金本阪神 16日にもV完全消滅の可能性 15日にも最下位転落も

[ 2018年9月15日 05:30 ]

セ・リーグ   阪神0―4ヤクルト ( 2018年9月14日    甲子園 )

<神・ヤ>4回、担架で運ばれる北條を見つめる金本監督(左から3人目)(撮影・成瀬 徹)
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 阪神は14日のヤクルト戦(甲子園)で今季最少タイの2安打で、11度目の零封負けを喫した。借金は最多タイの9で、15日にも最下位転落、16日にも優勝の可能性が完全消滅する。

 虎党には、秋雨が冷たかっただろう。9回の攻撃もあっさり3人で終了。勝利を信じて送り続けた大歓声もむなしかった。2時間57分の間、ほぼ無抵抗で終わった。金本監督も申し訳なさそうに声を振り絞る。

 「なんか結果を恐れているような、思いっきりがないように僕は感じるんだけど。もっと若さを出して、ピッチャーに向かっていくというかね。そういう姿勢を忘れているんじゃないかな」

 まだ5勝目の原を打ちあぐね、特に右打者がシュートで内角をえぐられた。3回無死の俊介の打席が象徴的だ。3ボール1ストライクからのシュートが顔面付近にきたが、反射的に避けようとしたもののバットが止まらず三ゴロ。打球が前に飛んでしまった後はバランスを崩して転倒した。

 あまり目にしない光景にはベンチもあ然…。4回まで一人の走者も出せずに、片岡ヘッドコーチが円陣を組んだ5回にようやく2死からナバーロが投手強襲の内野安打を放ったが、続く俊介が今度は外角スライダーに3球三振。内角を意識させられた攻撃陣は安打を放つのも難しい状況だった。

 「原にはいい投球をされた。(ただ)もうやっていくしかない」

 意地の安打を放った助っ人も脱帽気味。結果的には今季最少タイの2安打に沈黙して今季11度目の零封負け。11日の中日戦で右太ももを負傷した福留は3試合連続で欠場となり、さらに打撃好調だった北條も左肩を負傷して途中交代。1、3番を欠いた打線は完全に空中分解した。

 「もう、そこ(気持ち)でしょう。何をするにも原点は、そこ。福留を欠いて、迫力不足なんですけど、そこを若い選手が結果を恐れずに強い気持ちをもってやってほしい」

 もう後がなくなった指揮官は最後の意地を求めた。15日に敗れれば最下位転落の可能性があり、16日にも優勝の可能性が完全消滅する土俵際。今季最多の試練が訪れたが、こんな時こそ、チームスローガンに掲げた「執念」の原点に立ち返るしかない。

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2018年9月15日のニュース