“一刀流”でも超一流だが…見る者の想像を超えていく大谷 メジャーでもリアル二刀流実現を

[ 2018年9月15日 10:00 ]

エンゼルスの大谷(AP)
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 打者一本に絞ればメジャーで日本選手初の本塁打王になれる。右肘じん帯に新たな損傷が判明し、打者専念中のエンゼルス・大谷についてそんな声を耳にすることが多くなった。

 ただ、大谷の最大の魅力は「二刀流」であることだ。投げては100マイル(約161キロ)以上を連発し、打ってはメジャー屈指、いや、一番と言っていい打球飛距離を誇る。その唯一無二の存在に、そして、想像を遥かに超える活躍に心を躍らされ、時には勇気付けられることさえある。大谷を日本ハム時代から取材し続けて5年目だが、未だに大谷の二刀流に魅了され続けている。

 入団交渉の席にも同席したジャイアンツの看板選手ポージーが春先に大谷について話した言葉は印象的だった。「二刀流は野球のために、そしてスポーツ界全体のために凄く良いことだと思う。見ていてうれしい」。メディアやファンと同じように、ポージー自身も次々と歴史が塗り替えられる瞬間に立ち会えることを素直に喜んでいるようだった。

 大谷は投手復帰まで1年以上かかる肘のじん帯再建手術(通称トミー・ジョン手術)を受けるか否か、近日中に結論を出すという。ただ、担当記者の立場として、一ファンとして、可能な限り今後も二刀流を続けてほしいと思っている。

 昨年12月の入団会見で、大谷は「最高なのは(投打)どちらも一緒の試合でできることだと思っています」と語っている。交流戦か、それともDH解除か。将来的に大谷の「リアル二刀流」がメジャーで初めて実現する日を想像しただけでもワクワクする。二刀流には、そして大谷には、それほど野球のロマンが詰まっている。(記者コラム・柳原 直之)

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