オリ 7点差大逆転!中島初サヨナラ弾で締めた 8年ぶり大どんでん返し

[ 2018年9月2日 05:30 ]

パ・リーグ   オリックス10―8西武 ( 2018年9月1日    京セラD )

<オ・西>9回無死、サヨナラ本塁打の中島はナインの手荒い祝福に表情を崩す(撮影・後藤 正志)
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 記念球を大事そうに持ち、満面の笑顔でオリックス・中島はベンチ裏に姿を現した。

 「初めてなんで、もらった。持って帰ろ」

 1日の西武戦(京セラドーム)。7―8の9回無死二、三塁。相手守護神・ヒースの初球、149キロ直球を左翼席へ叩き込んだ。3号3ランはプロ18年目で初めて放ったサヨナラ本塁打。ベテランが意地と執念で大逆転劇を締めくくった。

 先発・ローチが3回5失点と乱れ、4回を終わって1―8。だがロメロが19号2ラン、20号ソロを連発。球団の外国人選手としては12、13年の李大浩(イ・デホ)以来となる2年連続20号本塁打で反撃の機運を高めると、5―8の8回無死一塁、T―岡田の11号2ランで1点差。ムードは最高潮に高まった。中島は「ジワジワ点が入っていたんで、最後まであきらめんと行けば、何とかなる雰囲気になった」と振り返る。最大7点差の逆転は10年6月2日中日戦以来、8年ぶり。総力で白星をもぎ取った。

 前日8月31日に自力でのCS進出の可能性が消滅。結果を受け、福良監督の今季限りでの退任が濃厚な状況となった。周囲が騒がしくなる季節。その中でも中島は平常心でグラウンドに立った。

 「自力がなくても、相手が負けるかも知れない。何が起こるか分からないから、毎日勝ちたいと思って僕はやっている」

 プロ野球選手として、目の前の試合に全力を注ぎ、勝利だけを目指した。指揮官は「すごい粘りだったですね。全員があきらめることなく」と目尻を下げた。CS進出は、もはや奇跡の領域に入っている。ただ可能性が完全に消えたわけではない。中島は表情を引き締め「“終わり”って言われるまで、頑張ってやるだけ」とナインの思いを代弁した。

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2018年9月2日のニュース