広島、一岡崩れ連敗 緒方監督300勝お預け M点灯は最短7日

[ 2018年8月4日 05:30 ]

セ・リーグ   広島6―7DeNA ( 2018年8月3日    横浜 )

延長11回、サヨナラ安打を打たれた一岡(中央奥)はガックリ(撮影・西川祐介)
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 広島は3日のDeNA戦(横浜)に6―7で今季3度目のサヨナラ負け。9回に敵の守護神・山崎から3点差を追い付く執念を見せたものの、同点の延長11回に6番手の一岡が倉本に右前サヨナラ打を許した。緒方監督は通算300勝目前で足踏み。優勝へのマジックナンバー点灯も、本拠地に舞台を移す最短7日に持ち越しとなった。

 敵の奇策にしてやられた。同点の延長11回2死一、二塁。DeNAベンチは、嶺井の代打に投手のウィーランドを指名した。マウンド上の一岡はフルカウントから四球を与えて塁を埋め、最後は途中出場の倉本に右前サヨナラ打を浴びた。

 「準備はしていた。こういう展開で投げているので、勝ちが付けば負けも付く。1球の大事さがわかった…」

 今季5敗目が付いた背番号30は唇を噛みしめる。ウィーランドは広島戦で通算打率5割超。投げにくいであろう状況にも「野手の1人として投げた」と首を振り、「明日からまた切り替えたい」と必死に前を向いた。

 執念はみせた。3点を追う9回、マウンド上には敵の守護神・山崎康。限りなく憂色漂う状況でも、心身ともにタフな攻撃陣は決してあきらめなかった。

 口火を切ったのは4番・鈴木だ。1死後、この日3安打目となる左翼線二塁打で出塁。バティスタは一邪飛に倒れたものの、メヒアの左越え適時打で1点を返すと、安部が中前打でつなぐ。2死一、二塁の好機で会沢が勝負強さを発揮した。

 「2死だったので、何とか後ろに…という気持ち。最後の最後まで決してあきらめない姿勢は、チームとして徹底しているので」

 1ストライクからの2球目だ。外寄りのツーシームを強振すると、打球は筒香の頭上を越えて左翼フェンスを直撃した。起死回生の2点同点二塁打。だが、無情にも勝利には結びつかなかった。

 「9回に3点差を追い付くんだからね。すごい執念を見せてくれた」。攻撃陣の粘りを称える指揮官。代打・ウィーランドについては「(ベンチ入り)野手が14人になった時点で、代打待機はわかっていた。負けたら悔しい。その悔しさをまた明日に」と語った。

 緒方監督の通算300勝はお預け。優勝へのマジックナンバー点灯も、本拠地での6連戦初戦となる最短7日に持ち越しとなった。セ・リーグの戦況には何ら影響を及ぼさない連敗。切り替えてまた進撃するだけだ。 (江尾 卓也)

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2018年8月4日のニュース