【槙原寛己氏視点】清宮“一歩”踏み出せ 中堅から左に打てば次の勝負へ

[ 2018年3月12日 09:30 ]

オープン戦   日本ハム1―1DeNA ( 2018年3月11日    鎌ケ谷 )

<日・D>9回無死、空振り三振に倒れる清宮
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 今、日本ハム・清宮の頭の中はかなり混乱しているだろう。3打席目、桜井に2ストライクと追い込まれるまで、相手が投げた計12球のうち直球は1球だけ。徹底した変化球攻めの中、桜井が投じた外角直球に手が出なかった。変化球への過剰な意識が迷いを呼んでいる。

 打たれるまでは、弱点を突きまくる。プロの世界の鉄則だ。この日は3三振が左投手から。マウンドから投手目線で打席の清宮を見ると、スタンスをやや開いて構えているために外角が広く感じる。特にストライクからボール球になる変化球は投げやすい。

 清宮に必要なのは、投手側にグッと踏み込んで、外角球を中堅から左方向に強く打ち返すよう意識すること。これができれば、相手も警戒して対応が変わる。外角の変化球一辺倒という攻めはなくなるだろう。ただし、これは対左投手の場合。右投手は、内角の厳しいコースにスライダー、カットボールを投げ込んでくる。今度はこれを右方向に引っ張れるか。外、内角の横幅を使った攻防。プロの世界の第一関門といえる。

 93年に巨人に入団した松井秀喜も、高卒1年目のオープン戦は苦労していた。清宮も厳しい攻めをはねのけて一本打てば、相手は「おや?」と考え始める。そこからが次の勝負となる。(スポニチ本紙評論家)

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2018年3月12日のニュース