広島・田中「役割果たす」 25日打診→27日侍小久保監督から電話

[ 2017年1月29日 05:30 ]

WBC日本代表に追加招集された広島・田中
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 3月開催の第4回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)に出場する侍ジャパンは28日、広島・田中広輔内野手(27)を追加メンバーとして発表し、全28選手が出そろった。田中は「光栄。自分の役割を果たせるよう準備したい」と語った。2月23日から宮崎市で強化合宿に入り、3月7日に東京ドームで始まる1次リーグB組でキューバ、オーストラリア、中国と対戦する。

 世界一奪還を目指す全陣容が固まった。24日までに27選手が発表され、選出予定選手の辞退を受けて急きょ選ばれた28人目の侍。田中は自主トレ終了後にマツダスタジアムで対応し、「日の丸には重みがある。恥じないようにしっかり準備したい」と語った。

 25日に打診を受け、27日夜には小久保監督から電話で「急で悪いけど、よろしく」と伝えられたという。10日から23日まで沖縄で自主トレに汗を流しており、「動ける体はしっかりつくってきた。あまり心配はしていない」と、急仕上げを案じる声を一蹴した。

 この日はWBC公認球を初めて握り、同じ侍メンバーの鈴木とキャッチボール。「ちょっと滑る。実際に(打球を)捕って投げると、少し神経を使うかなと思う」。代表での立場は認識しており、「バックアップだと思うので、しっかり役割を果たしたい」と話した。

 プロ3年目の昨季、初の全143試合フルイニング出場を果たし、チーム25年ぶりのリーグ優勝に貢献した遊撃手。攻守走の三拍子がそろい、セカンド、サード守備もこなす。12年のアジア選手権など、社会人野球のJR東日本では日本代表の経験があるが、プロでは初。葛藤もあった。

 「(カープで)まだレギュラーと言えない。居ない間に(他選手に)チャンスを与えてしまう。そこも考えたけど、成長する上で大きな経験、チャンスになると思う」

 テレビ画面を食い入るように見た、第1回から第3回までのWBC。憧れの舞台に立つ経験は、きっと今後の野球人生に生きる。その姿を思い浮かべながら、田中は世界一への貢献を誓った。 (江尾 卓也)

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2017年1月29日のニュース