藤浪 5年目の新境地激白!一人暮らしを始めた理由とは…

[ 2017年1月29日 12:05 ]

那覇空港に到着した藤浪
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 阪神・藤浪晋太郎投手(22)が、今年1回目となる年間コラム「晋意」をスポニチに寄せた。出場が決まった第4回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)へ向けた外国人打者対策、合同自主トレ中にダルビッシュから教わった新チェンジアップ、一人暮らしを始めた理由…。公私両面における5年目の新境地について、赤裸々に語った。また、この日、沖縄入り。29日から先乗り合同自主トレに参加する。

 このたび、侍ジャパンの一員に選んでいただきました。選ばれたからには、少しでも貢献できるように一生懸命、頑張りたいと思います。小学生の時から見ていたWBCですが、出場したいと思うようになったのは実はプロに入ってからです。入団1年目(13年)に鳥谷さんと能見さんがWBCに行く姿を見て、その思いが強くなり、かつ現実的になりました。

 昨年11月の強化試合ではWBCへ向けた収穫がありました。一番は滑るボールへの対応です。滑りますし、思うように投げられません。ただその中でも自分はまだ勝負ができたかなとは思っています。元々、抜ける、滑るというイメージが強いので、どうしても引っかけにいきますし、引っかけると肘に負担が掛かります。指先で、かく意識が強くなると思います。

 パワーを実感できたことも収穫でした。オランダ戦では直球勝負で、本塁打を浴びました。『あぁ、やっぱりな』とは思いましたね。日本人で、あんな弾道の打球を打つ打者はいません。力では勝てないと改めて感じました。外国人はスイングもアッパー気味なので、低めの球も簡単に打球を上げられてしまう。だから配球として、高低はむしろ、ちょっと高いくらいの方がいいのではないかなと。胸元(高め)の方が、空振りが取れるんじゃないかと考えています。そのためにもキャンプではバランスを意識したいと思います。バランスよく投げられれば、どこにでも投げられる。まず自分のフォームでしっかり投げること。そうすれば高低のコントロールも出来ると思います。

 昨年12月にはダルビッシュさんと一緒に、トレーニングをさせていただきました。技術面のアドバイスもいただいて、チェンジアップを教わりました。握りはオーソドックスですが、手首の使い方などですね。年明けのブルペンで投げているのが、そのチェンジアップです。元々、苦手な球種でしたが、アドバイスをいただいてからは安定するようになりました。以前は引っかけたり抜けたりすることが多かったですが、ある程度のゾーンに行くようになりました。自分のモノにできれば、新しい武器になるとは思います。今はまだ腕が振れている時期ではないので、しっかり腕を振った上で投げられるかどうかが大事ですね。

 私生活では今年から一人暮らしを始めました。もう22歳。一人前の社会人です。普通に大学に行っていたら、新卒で就職して一人暮らしを始める年齢です。一人の大人として自立するという意味で一つ、大事なことだと思ったので。一人暮らしをするからには、いろいろと責任も付いて回ります。自由には責任が伴います。自分に重圧を掛けるという意味でも寮を出ました。ちなみに、たまに自炊もします。細かいカロリー計算まで手は回らないですが、バランスは考えるようにしています。タンパク質、野菜、ビタミン…。豆類や炭水化物も摂取して。ネットなどでレシピを見て作っています。豚肉の生姜(しょうが)焼きは、実家で食べていた味付けを母親から教えてもらって作りましたね。

 2月1日から始まるキャンプでは、WBCの有無にかかわらずピッチング練習がメインになってくると思いますが、同時に、それ以外の部分にも重点を置くつもりです。反復練習がじっくり出来るのもキャンプの時くらい。例年、取り組んでいる守備、けん制、打撃といったシーズン中なかなかやり込めない部分を重点的にやりたいと思っています。WBC、シーズンでフル回転できるように、まずはキャンプに全力投球したいと思います。今年も応援、よろしくお願いいたします。 (阪神タイガース投手)

 ≪「晋意」今年も隔月連載≫スポーツニッポン新聞社では昨年に続き、今年も阪神・藤浪晋太郎投手の年間コラム『晋意』を隔月掲載します。藤浪投手が、試合中に見せたプレーの意味や、心の動き、公私両面で新たに取り組もうとしていることなど、試合を見るだけでは分からない真意を自らの言葉でつづります。今年も藤浪情報は、スポニチにお任せください!

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