早実4年ぶりセンバツ決定!清宮「また新たな歴史つくる」

[ 2017年1月28日 05:30 ]

センバツ出場を決めて喜びを爆発させる清宮ら早実ナイン
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 第89回選抜高校野球大会(3月19日から12日間、甲子園)の出場32校を決める選考委員会が27日、毎日新聞大阪本社で行われ、高校通算78本塁打を誇る清宮幸太郎内野手(2年)を擁する早実が4年ぶり21度目のセンバツ出場を決めた。清宮は2本塁打、打率・474と鮮烈な記憶を残した1年夏以来の甲子園。1957年以来60年ぶりの優勝を狙い、名門校の新たな歴史を刻むと宣言した。 出場校一覧

 午後3時13分。早実にセンバツ出場決定の一報が届いた。36社、テレビカメラ10台を含む93人の報道陣や保護者に囲まれる中、校舎の中庭で藁谷友紀校長から神妙な面持ちで報告を受けた清宮は「出場は確実だと言われていたけど、校長先生から報告を受けるまで少し緊張していた。試合の時よりもまたちょっと違う緊張があった。今はほっとした気持ち」。強心臓の主将はそう話すと、ようやく笑みをこぼした。

 「目標はもちろん優勝」と宣言した。王貞治を擁してセンバツを制した57年から、ちょうど60年。春夏通算でも50度目の甲子園出場という節目を迎える。自身も7歳だった06年夏、斎藤佑樹を擁する早実の甲子園決勝をスタンドから観戦し、歴史の一ページを目の当たりにした。「早実は今まで出てきた人たちの伝統や誇りがある。甲子園に行ってもその伝統に泥を塗らないような試合をして、また新たな歴史を自分たちがつくっていければ」と力を込めた。

 まさに甲子園の申し子といえる名言まで飛び出した。「甲子園は自分の思ってる以上の力を出させてくれるところ。球が遅く見えたり、自分にいいように働いてくれる。そういうイメージが崩れないように、またいい結果を甲子園で出したい」。輝いた1年生の夏――。3番に座り、1年生としては史上初となる2試合連続本塁打など打率・474と打ちまくって、4強進出に貢献した。

 新たな怪物伝説が生まれる春。「早実の強みは、試合に出ている人や野球部員だけじゃなく、自分たちを応援してくださる方々全員で球場の雰囲気を変えて相手をのみ込んで自分たちのペースで野球をすること」。前回甲子園は清宮目当てに連日超満員となり、阪神電車は臨時列車を増便する対応まで取った。今春もフィーバー確実。観衆まで味方につけて頂点まで駆け上がるつもりだ。

 この冬は、試合でまともに勝負してもらえないことを想定し、甘い球を1球で仕留める意識を高めてきた。体重も4キロ増の101キロとパワーアップ。通算本塁打を78本からどこまで伸ばすかにも注目が集まるが「注目していただくのは本当に自分たちのパワーになりますが、自分は主将で3番なのでチームが勝つための打撃をするべき」ときっぱり言い放った。怪物が一回り大きくなった姿で聖地に帰ってくる。 (東尾 洋樹)

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