10キロ近く絞った!松坂切れ味ボディーで完全復活第一歩

[ 2017年1月28日 06:19 ]

スリムになって練習を行った松坂
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 右肩手術からの復活を目指すソフトバンクの松坂大輔投手(36)が27日、福岡県筑後市のファーム施設で今年初めて自主トレを行い、見違えるほど絞り込んだ肉体を披露した。昨オフにプエルトリコのウインターリーグに参加した36歳右腕はキャッチボールやブルペン投球などで計300球以上を投げる精力的な姿も披露。28日に自主トレ公開予定で多くは語らなかったが、3年契約の最終年に懸ける思いは十分に伝わった。

 顎のラインはくっきりし、肉体も以前に比べて引き締まっていた。今年初めて球団施設に姿を見せた松坂の変化に気づかない者はいなかった。

 「(痩せたのは)精神的なものです」とジョークでかわしたものの、その表情は明るい。15年8月に右肩を手術して以来、苦難の道を間近で見てきた斉藤リハビリ担当コーチは「10キロ近く痩せたんじゃないか?」と目を丸くする。鳥井田リハビリ担当も「あれだけ絞れているというのは練習してきたんだと思いますね」と納得の表情だ。米国内での自主トレで体を絞り込み、体重は球団発表の93キロから少なくとも80キロ台になったようだ。

 練習も精力的だった。キャッチボールに始まり、100メートルの遠投、ブルペンでは捕手を立たせて数十球投げた後、座らせて53球を投げ込んだ。昨年10月2日の楽天戦(コボスタ宮城)で西武時代以来、10年ぶりの1軍登板を果たしたが、1回5失点。その際、ブルペンで球を受けていた加藤領ブルペン捕手は「全然違う印象。体も動いている。投げっぷりがいい」と絶賛。変わったのは見た目だけではなかった。

 それだけでは飽き足らず、加藤領ブルペン捕手とキャッチボールを続けた。やっと終わったかと思えば、今度はキャッチボールの相手を探していた中田へ「やる?」と誘った。「投げすぎじゃないですか?」と心配されたが「大丈夫」と返し、ブルペンや遠投を合わせて300球以上も投げる熱の入れようだった。

 復活を目指し、実戦を積むために昨オフ、プエルトリコのウインターリーグに参加した。4度目で最後の先発となった試合ではメッツ時代の14年以来の7回を投げ、1失点の快投。この日のブルペンでも見せた新しいノーワインドアップの投球フォームを取り入れるなど手応えは十分だった。

 今季は3年契約の最終年。2月の宮崎キャンプでは特別扱いされず、B組(2、3軍)スタートが内定している。層の厚い先発陣で開幕ローテーション入りは厳しいが、アピールする機会はいくらでもある。今年初めて会った球団スタッフから「今年もよろしくお願いします」と声を掛けられると「今年“は”よろしくお願いします」と1文字だけ強調した。強めた語気に決意がにじんだ。 (福浦 健太郎)

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2017年1月28日のニュース