藤浪、WBCメンバー滑り込み 追加招集で阪神唯一の選出へ

[ 2017年1月15日 05:30 ]

マウンドでリラックスした表情を見せる藤浪。後方は大谷
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 阪神の藤浪晋太郎投手(22)が3月に開催される第4回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)に出場する侍ジャパンのメンバーに選出されることが14日、決定的となった。この日、都内で小久保裕紀監督(45)ら首脳陣がスタッフ会議を開き、メンバー編成などが話し合われ、藤浪の招集方針が固まった。既に発表されている19人を含めた28人の出場メンバーは、1月下旬に発表される。

 小久保監督をはじめ、コーチも集まって行われたスタッフ会議。今月下旬の代表メンバー発表に向け、選手選考などを話し合い、投手は13人、捕手を含めた野手は15人の編成とする方針が固まったもようだ。追加選出は投手6人、野手3人。関係者の話を総合すると、藤浪の名前も入った。阪神から野手は選ばれていないとみられ、球団唯一の選出となりそうだ。

 藤浪は昨季、7勝11敗、防御率3・25と不本意なシーズンを送り、プロ4年目で初めて2桁勝利を逃した。しかし、昨年11月の強化試合には、小久保監督がシーズン終盤の投球内容を見た上で選出した。同12日のオランダ戦(東京ドーム)では2番手で3回3安打2失点。速球を投げ続けた5回こそ2ランを浴びたが、2イニング目以降は変化球主体で無失点に抑えた。カットボールやツーシームがシーズン以上の切れを見せるなど、滑りやすいWBC公式球への適性も示し、権藤投手コーチも「藤浪は良かった。外国人は真っすぐの対応は凄いけど、変化球を入れだしたら止まった」と高い評価を与えていた。

 代表メンバーは昨年12月に19人が発表されており、投手は7人が選ばれた。そのうち、完全な先発タイプは菅野、大谷、則本の3人。前田(ドジャース)、田中(ヤンキース)の招集の可能性を考えての判断だったが、前田は不参加が決定、田中も不参加が濃厚となり、先発タイプの投手の複数選出が必要となった。藤浪は先発か、先発の後を受けてロングリリーフする「第2先発」としての起用が見込まれる。

 この日、鳴尾浜球場で自主トレを行った藤浪も「選ばれた時のために最高のプレーができるよう準備だけはしておきたい」と以前から話している。WBC球を使ったキャッチボールを行い、3月7日に初戦を迎える本番に向けてハイペースで調整を続ける。昨年末には都内のジムでレンジャーズ・ダルビッシュ、同学年のライバルである大谷らと合同自主トレを行い、約6キロの増量にも成功。最速160キロを誇る右腕はパワーアップし「できるだけ肩をつくって(ブルペンに)早めに入りたい。(キャンプ初日の)2月1日とは言わないですけど、実戦はできるだけ早く投げられればいい」と意気込んでいる。

 投手陣は、まだ田沢(マーリンズ)の参加の可否は決まっておらず、その返答を待って今月下旬に代表メンバー28人が発表されるが、世界一奪回を期すチーム編成は固まりつつある。

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2017年1月15日のニュース