大谷 パワプロで169キロ予行!ソフト戦で「更新できたら」

[ 2017年1月9日 05:30 ]

パワプロフェスティバル2016でゲームを楽しむ(左から)ますだおかだの増田英彦、大谷、川島、福田
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 日本ハム・大谷翔平投手(22)が8日、都内で行われた人気野球ゲーム「実況パワフルプロ野球」のイベント「パワプロフェスティバル2016 決勝大会」に出演した。エキシビションでゲームの「投手・大谷」を操作して「169キロ」を連発。夢を現実にし続ける二刀流は、今季のソフトバンク戦で自身が持つ165キロの日本最速記録を更新すると大胆予告した。

 大谷が小学3年生相手に容赦なく剛速球を投げ込んだ。それも169キロを連発。だが、3打席限定の対戦で3連打を食らい2点を失った。「プロの厳しさを教えようと思ったけど、見事に打ち砕かれた」と苦笑いを浮かべるしかなかった。

 ゲームの中だから起こった話。「パワプロ2016」を使い、大谷の操る「投手・大谷」と小学生が操作する「打者・大谷」が対戦した。大谷の最新データは最速165キロ。今回はイベント用に4キロ引き上げられ、チャプマン(ヤンキース)が記録した世界最速記録と同じ169キロに設定された。終了後には会場に集まった約6600人の前で、この小学生に「メジャーに行っても頑張ってください」と早すぎるエールを送られ「(無邪気過ぎて)怖いなと思った」とタジタジだった。

 炎上の屈辱?が、大谷に火を付けた。ソフトバンクの福田、川島と並んだイベント後の取材対応。「ホークスの試合で投げて(プロ野球最速記録を)更新できたらなと思う」と宣戦布告した。

 ソフトバンクと戦った昨秋のクライマックスシリーズ・ファイナルステージ第5戦(札幌ドーム)。3点リードの9回にDHを解除して救援登板した大谷が、自身の記録を塗り替える165キロを連発したのは記憶に新しい。伝説再現、そして連覇へ。今季も最大のライバルとなる鷹に向けて、強烈な負けん気をのぞかせた。早ければ開幕4カード目、4月11日からの本拠地3連戦で今年最初の対戦が実現する。

 川島、福田と組んだ広島・松山らセ・リーグ勢との「パワプロ」対決では、「そっちの方が盛り上がるかなと思った」と自身を「3番・右翼」で起用した。ここでは最終3回に右翼から抑えで登板させようとしたが、ゲームの設定上、できずじまい。DH解除もできず、発売元のコナミ担当者を「今後、改善していきたい」と慌てさせるほどだった。昨季は「1番・投手」でプレーボール本塁打を放つなど衝撃的な活躍を見せ「漫画のよう」とも言われた。ゲームでも非現実世界を現実の大谷が超えていく。

 「ゲームを通じて野球に興味を持ってくれたらうれしい」。大谷の素直な気持ちだ。夢を現実にする――。169キロの予行をリアルに変えて世界最速を叩き出す日も、きっと遠くない。(柳原 直之)

 ☆実況パワフルプロ野球 コナミデジタルエンタテインメントが発売する野球ゲームソフトで、「パワプロ」の略称で定着。イチローが210安打を放った94年にスーパーファミコン用ソフトとして第1作が登場した。選手は親しみやすい2頭身で描かれているが、ミートカーソルや特定ボタンでの守備システムなどリアルさを追求。選手を育成するサクセスモードも人気を集める。06年からはKDE―Jが発売元となり、PS3、4、PSVitaでシリーズ展開中。

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