ロッテドラ1佐々木千 二刀流弾!投げては8回1死まで無安打

[ 2016年11月15日 05:30 ]

明治神宮野球大会第4日・大学の部準々決勝 ( 2016年11月14日    神宮 )

<桜美林大・環太平洋大>8回2死、右中間ソロを放つ桜美林大・佐々木千

 豪快なスイングだった。5―0の8回2死、桜美林大・佐々木千が外角低めのチェンジアップを捉えた打球は、神宮の右中間席に達した。

 大学初アーチ。両手を叩いてベースを一周し「フェンス直撃くらいの手応えだった。伸びてくれて入ってくれた」と笑った。

 都日野では通算33本塁打。首都大学リーグはDH制のため打席に立たないが、明治神宮大会出場が決まると「(打撃練習は)毎日やった。楽しいので」とバットを振り込んできた。その成果が出た。左腕・和田の決め球を仕留め、「前の試合でチェンジアップで打ち取ることが多かったので、狙っていた」と胸を張った。6回にも右前打を放ち、次打者の中前打で三塁を狙った。ベース手前で憤死したが、津野裕幸監督は「打って投げて走る。千隼が思っていること」と目を細めた。

 10月のドラフトでは「外れ1位」で史上最多5球団が競合し、ロッテが交渉権を獲得した。プロでも二刀流として活躍する同い年の日本ハム・大谷のようだったが、「(自分には)無理です。打てません」と苦笑い。それでも、夢の可能性を感じさせてくれる男だ。

 本職の投球は8回1死まで相手打線をノーヒットに封じた。甘く入ったシンカーを初安打され、連打で失点したが、「いつかは打たれると思っていた。打撃は満点。投球は50点くらい」と笑い、8回108球を投げ2安打11奪三振1失点でまとめ、チームを全国初勝利に導いた。「今の仲間とできるのはあと2試合。(3連投でも)投げる機会があれば抑えたい。一戦一戦、かみしめながら勝てるようにしたい」。頂点まではあと2勝。佐々木千は表情を引き締めた。 (川島 毅洋)

 ▼桜美林大・大平(4回に左翼へ先制2ラン)チェンジアップをうまく膝で拾えた。(佐々木)千隼さんのホームランは規格外。ノーヒットノーランは(8回に)連打されるまで気付かなかった。両方ともシンカー。僕(のリード)が単調でした。

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