日本球界から選ばれた2人のブラジル代表 WBCで侍ジャパンとの対戦が見たい

[ 2016年8月29日 09:18 ]

ブラジル国旗をイメージした緑が基調のバットを手にするルシアノ・フェルナンド外野手

 ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の主催者が26日(日本時間27日)、来年3月に開かれる第4回大会の残り1枠を懸けた予選の出場4カ国(ブラジル、イスラエル、パキスタン、イギリス)の監督・選手を発表した。

 ブラジル代表にはNPBから楽天のルシアノ・フェルナンド外野手(24)と巨人の金伏ウーゴ投手(27)が選ばれた。ウーゴは13年の前回大会でも同国代表として登板しているが、フェルナンドは初選出。「本大会に出られるよう頑張りたい」と意気込んでいる。

 フェルナンドは、両親はブラジル人で父方の曽祖母が日本人の日系4世。父の仕事のため、5歳でブラジルから日本に移住した。野球は小学4年で始め、小中高大と全てのチームで4番を務めるなど長打力が持ち味。昨年6月3日のヤクルト戦(神宮)では、球団の新人では初となる初安打初本塁打をマークした。ブラジル代表でもパワフルな打撃に期待がかかる。

 ブラジルは13年の前回大会で予選を勝ち進み、本大会に初出場。パナマやコロンビアといった世界ランキングが上の国を倒しての突破に「予選最大の驚き」と評された。本大会では1次ラウンドで3戦全敗したが、同組だった日本に3―5と接戦を演じた。

 予選は9月22~25日までニューヨークで行われるため、9月中旬には渡米する。シーズン中にチームを離れることは球団にとっても戦力ダウンとなる。フェルナンドは「許可してくれた球団に感謝です。そのためにも活躍しないと」と張り切る。

 予選を突破した国は来年3月にソウルで行われる1次ラウンドに加わる。日本と戦うには韓国、台湾、オランダといった強豪国を倒し、2次ラウンドに進まなければならないが、日系人や日本育ちの選手が多いブラジルと侍ジャパンの対決を見てみたい。(記者コラム・徳原 麗奈)

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2016年8月29日のニュース