苦い記憶糧に…好調DeNAを支える山崎康 成績すでに“昨季超え”

[ 2016年6月12日 10:30 ]

好調DeNAを支える山崎康

 交流戦も終盤にさしかかった。昨季、3勝14敗1分けという屈辱的な結果に沈んだだけに、その戦いぶりに大きな注目が集まった横浜DeNAベイスターズ。今季は11日終了時点で6勝5敗で貯金1と善戦している。そんな好調を維持するチームで、すでに昨季の交流戦の成績を超えた選手がいる。2年目を迎えた守護神の山崎康だ。

 「去年は交流戦の記憶って正直、ほとんどないんですよ。あまり登板機会もなくて…」。移動中の羽田空港で山崎康とそんな話をしていると、隣に立つ村田広報から「楽天戦があったのでは?」と鋭い指摘が飛んだ。15年6月9日の楽天戦(コボスタ宮城)でプロ初被弾し、初黒星を喫した試合を思い出して「ああ!そうです、そうです。交流戦はあんまりいい思い出がないですね」と苦い笑いを浮かべた。

 ルーキーイヤーの昨季は37セーブを挙げて新人王に輝いた。だが、37セーブ中、交流戦で挙げたのはわずか2セーブだ。チームが3勝に終わり、登板機会が限られていたという側面もある。初黒星とともにセーブ数がペースダウンした交流戦に良い記憶がないというのは偽らざる本音だろう。

 15年に最多セーブに輝いた阪神・呉昇桓とヤクルト・バーネットは41セーブ。交流戦では呉昇桓は5セーブ、バーネットも4セーブを挙げており、3位だった山崎康との4セーブ差は交流戦期間中のセーブ数の差が影響したことは否めない。

 だが、今季は違う。チームも好調で、セーブ機会での登板も増える。すでに6月10日のオリックス戦(京セラドーム)で昨季を超える交流戦3セーブ目をマークした。11日終了時点で1位の巨人・沢村の17セーブと1差の2位につけている。「チームの状態もいい。投げる機会をもらったら、しっかりと自分の仕事を果たしたい」と山崎康。目標に掲げるセーブ王へ、今季は交流戦でも数字を積み重ねる。(中村 文香)

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