阪神 W守護神0封 ドリス8回ズバッと2K&球児9回気迫2S

[ 2016年6月2日 06:03 ]

<楽・神>金本監督(左)の前で最後を締めた藤川(右)からウイニングボールを受け取る青柳

交流戦 阪神5―3楽天

(6月1日 コボスタ宮城)
 後輩のプロ初勝利を消すわけにはいかない。青柳の後を受けた阪神の救援陣が必死の継投でしのいだ。

 5―3と2点リードの9回。藤川が2死一、三塁の危機を切り抜け2セーブ目。守護神マテオが5月28日に右肩関節炎で離脱して以降、チームにとっての初セーブでもあった。「青柳の初勝利、おめでとうございます」。自身については何も語らず、ベンチで歓喜の瞬間を待ち続けたルーキーを祝福した。

 打たれることは許されなかった。自身3試合連続失点中で上がったマウンドでは気迫を前面に押し出した。打者5人に投じた27球中23球が直球。フォークは4球だけだった。先頭のオコエを内角直球で右飛に打ち取ると、四球を挟んで吉持を外角143キロで空振り三振。茂木に中前打を許し一発が出ればサヨナラ負けのピンチを招いたが、ウィーラーはフォークで空振り三振に仕留めた。

 ドリスも復帰登板を飾った。積極的休養を兼ね5月19日に出場選手登録を抹消され同31日に再登録されたばかり。8回から登板し150キロ超の速球を連発し打者3人を15球で料理。2三振を奪い、追いすがる楽天打線の反攻意識を遮断した。

 「ムチョ(スペイン語で、とてもの意)イイネ! 良かった時のイメージを持って良いピッチングができたと思う。間隔が空いた感じはなかったし緊張もしなかった。力強いボールを投げられた」

 立て直しを迫られていた救援陣にも、ドリスの復帰で明るい光りが見えた。香田投手コーチも「出すまでは少し心配だったけど、マウンドで良いボールを投げてくれた。あそこ(8回)で行けるピッチャーはドリスしかいかなったからね」と称賛した。当面は藤川とドリスの併用だが、ダブル守護神なら何とかなるはずだ。(湯澤 涼)

続きを表示

この記事のフォト

2016年6月2日のニュース