バスガイドから羊飼いへ 白鴎大・黒宮新監督、10年ぶり復帰で“変化”

[ 2015年12月8日 11:00 ]

 関甲新学生野球リーグの白鴎大の新監督に、黒宮寿幸氏(45)が就任した。黒宮氏は国学院栃木から関東学園大を経て、95年から白鴎大の監督に就任。05年限りで監督を退いたが、07年から助監督として藤倉多祐監督を支えてきた。今年12月1日付で藤倉監督が総監督となり、黒宮氏に白羽の矢が立った。

 10年ぶりの監督復帰。「藤倉監督の下で勉強させていただいた。助監督という立場で、いろいろな方の考え方や悩んでいる部分も見えてくるところがあった」と、確実に視野が広がり、指揮官として戻って来た。20年前は「部員は12人しかいなかった。同好会のような感じだったので、だから私でも監督になれた」と振り返る。当時3部だったチームは着実に力をつけ、ヤクルト・飯原らプロ野球に進む選手も増えた。同リーグで最大のライバルとなるのは、13年の全日本大学野球選手権で日本一になった上武大だ。黒宮氏は「上武大学の存在があるからこそ、リーグの底上げにつながっている。何としても勝ちたい」と闘志を燃やしている。

 現場での経験を積み、指導法にも変化が出てきたという。「昔はバスガイドの旗振り役のようにチームの先頭に立って“ついてこい”という考え方。でも、これからは羊飼いみたいに集団の一番後ろから選手を見るようにしたい。1匹の羊が変な方向に進もうとするのを“こっちだよ”と」。打倒・上武大、そして日本一へ。黒宮監督の挑戦が始まった。(川島 毅洋)

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2015年12月8日のニュース