山田、マッチョで連続トリプル3宣言 ラグビー大野から刺激

[ 2015年12月8日 05:30 ]

グランプリに輝いた山田(中央)と2015年度ミス日本グランプリの芳賀千里さん(左)とミス日本みどりの女神の佐野加奈さん

 スポーツニッポンフォーラム制定「FOR ALL 2015」の表彰式が7日、東京都文京区の東京ドームホテルで開催された。グランプリは、プロ野球史上初の同一シーズンでの本塁打王、盗塁王獲得と打率3割、30本塁打、30盗塁の「トリプルスリー」を達成したヤクルト・山田哲人内野手(23)と、ラグビーW杯で歴史的3勝を挙げた日本代表チームが受賞。ラグビー日本代表からはロック大野均(37=東芝)が出席し、それぞれ副賞として100万円を贈られた。

 スポーツを通じて日本を元気づけた顕著な働きに対して贈られるグランプリを受賞して、山田は誇らしげだった。昨年は同じプロ野球界から日本ハム・大谷が受賞。「いいなと思いながら今年一年頑張って、呼んでもらえた。光栄です」と白い歯をこぼした。

 トリプルスリー達成に代表される、華々しい活躍。来季のさらなる栄光に、今から期待が高まる。「とにかく一生懸命、目の前のボールに集中してやっていきたい」と表情を引き締め「来年もチームが優勝して、個人的にもトリプルスリーを達成できたら」と2年連続の快挙を誓った。

 プレーの土台となる肉体を改造しようという考えがある。1メートル80、76キロの体は、表彰式の壇上で隣に並んだ1メートル96、105キロの大野と比べれば、小さく見えた。初対面で口を突いて出たのは、素直な感想だった。「体が全然違います。めっちゃ大きい。すげ~!!自分の体形が恥ずかしいです」

 野球選手の中でも、決して大きいとは言えない体で、今季は自身初の全試合出場を達成。オールスター、クライマックスシリーズと日本シリーズ、さらに侍ジャパンの一員として国際大会「プレミア12」まで全164試合を駆け抜けた。オープン戦も含めれば、実に175試合。「一年やっていて体力的にしんどかった。ある程度の体重は必要。一年間を戦い抜くには体が大きい方が有利だと思う」という言葉に実感がこもった。

 「大野さんとまではいかないけど、筋力をつけて、少しでも(体を)大きくして挑みたい」

 ウエートトレーニングを増やしての「マッチョ化」を宣言。お手本にするなら、ラグビーW杯での活躍で国民的ヒーローになった五郎丸歩(ヤマハ発動機)だろう。1メートル85、100キロの体格で、身長は近い。パワー、スピードを兼備したプレーぶりも共通項だ。

 W杯をテレビで見る機会は多く「今年話題になってルールも覚えた。凄くおもしろいですよね」とラグビーに興味を持っていたという。その一員だった大野は強じんな肉体を武器に日本代表歴代最多の96キャップ。山田は「僕も試合に出続けたい」と刺激を受けた。プロ野球界の話題を独占し続けた男は、来季も主役を譲らない。 (町田 利衣)

 ◇スポーツニッポンフォーラム 「スポーツ振興支援、国民の健康づくりを語り合い、明るく元気な日本をつくる」ことを目的に官民一体で構成した異業種勉強交流会。開催は年4回で、そのうちの1回は表彰制度「FOR ALL」を設けている。表彰者は選考委員会を経て決定。グランプリは(1)スポーツを通じて日本を元気づける顕著な働きをした個人または団体(2)社会貢献ならびに地域振興に寄与した個人または団体――に贈られる。

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