“満塁男”福留、藤浪の負け消す同点打「いつも助けてもらっている」

[ 2015年8月1日 08:50 ]

<神・ヤ>6回2死満塁、福留は左前適時打を放つ

セ・リーグ 阪神10-8ヤクルト

(7月31日 甲子園)
 “満塁男”の阪神・福留が試合を振り出しに戻す一打を放った。

 「前の打席でうまく(ボールを)とらえられなかったので。良いチャンスが回ってきたので何とかしようと思った」

 2点ビハインドで迎えた6回2死満塁、カウント1―1からオンドルセクの150キロ直球を流し打ち。鋭く伸びた打球は左前に落ち、2者が生還する同点打となった。4回には2死一、二塁の好機で二ゴロに倒れていたが、名誉挽回の安打だった。直前で投手が松岡からオンドルセクに代わったが、「ピッチャーが代わる代わらないは関係ない。自分のスイングをするだけだと思うし、(打球も)良い方向に飛んでくれた」と全く動じずに仕事を果たした。

 これで今季は満塁機で10打数5安打の打率5割で11打点。無類の勝負強さを誇る。「そうなの?知らなかった。満塁だとか気にしない」と本人は気を留めないが、相手にとっては脅威の存在となっている。

 この一打で藤浪の黒星も消し去った。「こういう展開になるのは仕方ない。いつも(藤浪)晋太郎が頑張って、こちらも助けてもらっているんだから」。自身の功を誇ることなく、若きエースへのねぎらいの言葉を並べ「晋太郎の黒星を消すだけでなく、チームに勝ちが付いたのは次につながる」とうなずいた。

 最後は「きょうは無理。暑すぎるでしょ。高校生はよく野球やるね」と冗談を飛ばしながらクラブハウスへ消えた背番号8。その言葉とは裏腹に、額に汗を浮かべた表情は爽やかだった。(久林 幸平)

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