山田が三冠狙う裏で…「ノンタイトル」ランキングにも注目

[ 2015年8月1日 17:30 ]

好成績で三冠王を狙える山田

 プロ野球も後半戦に突入。熱き“無貯金”戦線を繰り広げていたセ・リーグだが、少しずつ差が開いてきた。その一方でタイトル争いでは、山田哲人(ヤクルト)が個人タイトルを総なめしそうな勢いが出てきており、注目を浴びている。

 7月終了時点で、主要タイトル争いの上位は以下の通り。

【首位打者】
山田哲人(ヤクルト).33246
川端慎吾(ヤクルト).33244
筒香嘉智(DeNA).327

【本塁打王】
山田哲人(ヤクルト)24本
畠山和洋(ヤクルト)20本

【打点王】
畠山和洋(ヤクルト)70打点
筒香嘉智(DeNA)63打点
山田哲人(ヤクルト)63打点

 ちなみに、山田は20盗塁でリーグトップ。トリプルスリーとともに、三冠王と盗塁王を同時に獲得する可能性もある。やはり注目が集まる主要タイトルだが、今回は日の当たらない「ノンタイトル」のスタッツの王座争いにも目を向けてみよう。

【二塁打王】
田中広輔(広島)  30本
山田哲人(ヤクルト)27本

 昨年は菊池涼介(広島)と山田が39本で並んだ二塁打王。今年は「2年目のジンクス」をまったく感じさせない、田中がトップを走る。ただ後続も肉薄しており、二塁打王争いは激戦必至だ!

【三塁打王】
田中広輔(広島)  6本
関根大気(DeNA)5本

 俊足はもちろん、パワーも運も必要とする三塁打。ここでも田中が首位だ。オールスターゲームに初出場した勢いは、こんなところにも現れている! 昨年のトップは梶谷隆幸(DeNA)で9本。

【三振王】
梶谷隆幸(DeNA)92三振
ゴメス (阪神)  84三振

 豪快なスイングで球場を沸かせる「盛り上げ王」ともいえる三振王。昨年は半丁博打の巨大扇風機・エルドレッド(広島)が本塁打王とともに169三振でトップだったが、今年は出場少なくランク外。

 代わって、昨年3位の梶谷と2位のゴメスがトップ争い。毎年三振王は、三振が多くとも、補って余りある魅力ある選手が獲得しており、ヤマ張り系バッティングの頂点ともいえる。

【四球王】
丸 佳浩(広島)  59四球
鳥谷 敬(阪神)  49四球
山田哲人(ヤクルト)48四球

 昨年、リーグトップの100四球を選んだ、選球眼界の新鋭・丸が今年も首位の座をキープ中。山田も長打力の怖さを生かして、今年は丸を追撃。往年の選球眼界の覇者・鳥谷はどこまで食らい付けるか!?

【死球王】
バルディリス(DeNA)10死球
石川雄洋  (DeNA)7死球
デニング  (ヤクルト)7死球
村田修一  (巨人)  7死球

 そのバットの怖さゆえに、内角にガンガン攻め込まれ、また己の体ひとつで果敢に硬球に挑んだ者が得られる「死球王」。今年は頭部死球であわやのシーンもあったバルディリスがトップを独走中。昨年、13死球でトップの村田は7月に3死球をもらって、2位タイに急上昇してきた。

【犠打王】
菊池涼介(広島)36犠打
上本博紀(阪神)22犠打

 昨年、打率.325の好成績に加え、43犠打でリーグ2位の菊池が今年は2位・上本に大差をつけてトップを独走中。打率は落としているものの、堅実なバントは変わらぬ武器だ。昨年、50犠打でトップだった大和(阪神)は極度の打撃不振で出場機会減少。コンスタントに出場ができるだけの打撃成績も求められる。

【得点圏首位打者】
梶谷隆幸(DeNA).364
山田哲人(ヤクルト).357
新井貴浩 (広島) .351

 打点王1回を含む、100打点以上を3回記録しながら、「チャンスに弱い」「チャンスでゲッツー」など、いわれなきレッテルを貼られ続けた新井がついに今年は躍動! 実は、通算打率より通算得点圏打率の方が高い新井なのだが、今年は長年の課題だった「ここぞの場面」でもよく打っている。(『週刊野球太郎』編集部)

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