巨人・大田 1番でV1号!大瀬良撃ち1―0主役にニッコリ

[ 2015年5月14日 05:30 ]

<巨・広>3回1死、左越えソロを放ち笑顔の大田

セ・リーグ 巨人1―0広島

(5月13日 東京D)
 一塁ベースを踏む直前に巨人・大田は思わず顔をほころばせた。3回1死。真ん中に入った大瀬良の136キロカットボールを捉えた瞬間に確信した。ライナーで左翼席中段に飛び込む今季1号となった。

 「ホームランは、バッティングの中で一番気持ちがいい。表情に出てしまいましたけど…今度からしっかり顔を引き締めていきたい」。反省しきりだったが、それほど完璧な当たりだった。

 坂本と阿部の復帰に伴い、オーダーは1番から9番まで、前日と全く違う名前が並んだ。大田は今季の出場11試合目で初めて4番を外れて1番へ。「打順が変わってもスタイルを変えちゃいけない」と好球必打の姿勢を崩さず、初回は初球から打って出て中飛に倒れたが、第2打席も1ボールから2球目を振り切り、アーチをかけた。

 現在・381の高打率で無安打は1試合しかない。大振りせずにボールに対し、内側からバットを出すフォームが固まってきた。「自分のスイングをしていればヒットもホームランも出ると思う。そこを信じてやりたい」。球場からの帰り道や食事の際に思い返し、気になった点はノートに書き留める。日々の打席の反省を欠かさない姿勢も進化の一因だ。

 4~6日に故郷・広島での広島3連戦を全て見届けた父・幹裕さん(56)も「力が抜けているというか、リラックスしている感じ」と成長を感じ取っていた。通算5本塁打のうち3本が広島戦。地元のチームに相性の良さを見せつけ、3タテを食らった雪辱のカード勝ち越しに貢献した。

 開幕時は大田、堂上、アンダーソンらが故障や手術明けで2軍だったため、攻撃陣の役者が1軍にほぼ顔をそろえたのはこの日が初めて。原監督は大田について「これを機会に、どんどんどんどん打ってほしい」と期待を込め、打順については「(この日の)最善策ということ」と固定するかは明言しなかった。大田も「4番で使ってもらえるようにアピールしたいし、同時に(1番なら)チームが勝てるようにチャンスメークしたい」。ハイレベルな競争も望むところだ。

 ≪不敗神話弾だ≫ 先発1番に座った大田(巨)が3回に決勝の1号ソロ。巨人の1番打者による1―0本塁打は08年4月17日中日戦で高橋由が4回に放って以来7年ぶり6人目になる。大田の通算本塁打は5本目だが、これまで4本は全てシーズン終盤の9月にマークしたもの。前半戦での一発は自身初めてだ。また、大田が本塁打した試合にチームは負けなしの5連勝となった。

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