工藤監督 執念タクトも…3戦連続無得点に内川主将緊急ミーティング

[ 2015年4月9日 07:58 ]

<楽・ソ>延長10回無死一塁、中村晃のバントの打球がファウルと判定され抗議する工藤監督

パ・リーグ ソフトバンク0-1楽天

(4月8日 コボスタ宮城)
 本塁が遠い。ソフトバンクは8日の楽天戦で2番手の飯田優也投手(24)が踏ん張りきれず、延長10回、サヨナラ負けを喫した。打撃不振は深刻で工藤監督も本多、今宮の二遊間コンビに代え、明石、高田を起用し、執念のタクトを振るったが、実らなかった。0行進は続き、これで33イニング連続無得点。3試合得点なしは28年ぶりの屈辱だ。1分けを挟み、2連敗し貯金もなくなった。

 刀折れ矢尽きた。0―0の延長10回、飯田がサヨナラ左犠飛を浴び、万事休す。前夜も延長12回の末、スコアレスドローで33イニング連続無得点の悪夢は続く。花冷えの仙台での深刻な貧打病。工藤監督は「打者のことは分からないけど、崩されているのは理解できる。打つ球がなくなっているのかな」と嘆いた。3試合連続無得点は、南海時代の1987年9月7日の日本ハム戦(後楽園)、8、9日の西武戦(西武)以来実に28年ぶりの屈辱だ。くしくも2戦目は西武時代の工藤監督が関わっていた。

 大胆用兵も実らない。不振を極める今宮と本多に代え、高田、明石を抜てき。「気分転換の意味もあった」と指揮官は話すが、守備の要の二遊間コンビを同時に代える勝負手も兵は踊らず。

 9回には二塁打で出塁した先頭の内川が三塁まで進むと、延長3イニングを考えず、激しくタクトを振るった。代走・牧原を起用。さらに四球の長谷川には代走・塚田をコール。2死一、三塁からは代打・吉村を送り込むも無得点。ベンチには細山田と金子しか残っておらず、10回2死一、二塁では内川に代わった牧原がそのまま打席に入り遊ゴロに倒れた。

 試合後には主将の内川が野手を集め、緊急ミーティング。「投手が頑張っているので野手がなんとかするしかない」と誓い合った。4日の西武戦(西武プリンスドーム)を終えて・301だったチーム打率は・251に急降下。「熱男」のスローガンで戦う工藤ホークスは試合開始時の気温4・4度の仙台で凍りついた。11日には鹿児島で日本ハムと対戦。“南国”で「熱男」の復活を願うしかない。

続きを表示

この記事のフォト

2015年4月9日のニュース