ゴメス不安一掃弾「準備できた」 桑原&石崎から完璧マルチ

[ 2015年3月26日 05:30 ]

シート打撃で石崎(手前)から豪快な本塁打を放ったゴメス

 中日との開幕戦(27日、京セラドーム大阪)に向け、阪神は25日、同球場で全体練習を行った。オープン戦でラスト13打席無安打だったマウロ・ゴメス内野手(30)はシート打撃で本塁打を放つなど、2年目のシーズンに向け上昇を感じさせた。

 高々と舞い上がった大飛球は左翼ポール際へと消えていった。全体練習で行われたシート打撃。今年も不動の4番に座るであろうゴメスが、不安を一掃すると同時に、開幕に向け自らを上昇させる一撃を放った。チームとしても、この日、唯一となるアーチ。両手に残った手応えが消えない間に助っ人は明るい表情で口を開いた。

 「実際に投手と対戦できたし、ボールもよく見えている。良い練習ができたんじゃないか。結果は出なかったけど、オープン戦の終わりぐらいから(感覚は)悪くなかった」

 石崎と対峙(たいじ)した第2打席。カウント2ボールから内角への速球を完璧にとらえた。第1打席でも桑原の初球を左前に運んでおり、最後となった実戦調整の場でマルチ安打を記録。一時は調整不足を懸念されたが、帳尻を合わせてきた。

 今年も、シーズンインまでは順調な過程を踏めなかった。来日直前にパスポートの盗難被害に遭い来日が遅れた。3月に入り6日の西武戦で二塁ベースに帰塁した際に左脇腹の張りを発症し、オープン戦の出場は8試合に止まった。打撃成績も25打数3安打で打率・120と低迷。和田監督ら首脳陣も言葉には出さないものの、不安に思っていたのは想像がつく。

 だが、最後に見せた、コンパクトなスイングでの一撃ですべてをクリアした。いよいよ、27日に同球場に中日を迎えて15年シーズンの幕が開ける。「準備はできたと思う。去年はもう過去のこと。今年は、今年で良い形で入りたい」。準備完了。あとは、己のバットで結果を出していくだけだ。

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