田辺レオ 富士山パレード計画 リーグVで凱旋ズラ~

[ 2015年3月17日 08:20 ]

昨年12月に行われた地元・富士吉田市のトークイベントで富士山を背にポーズをとる(左から)プロレスラー武藤敬司、田辺監督、女子プロゴルファーの長田若菜

 アッパレ!フジヤマ。西武・田辺徳雄監督(48)の故郷である山梨県富士吉田市が、今季西武が7年ぶりにリーグ優勝を果たした際、富士山麓で優勝パレードを計画していることが16日、分かった。同市の象徴・富士山をバックに、同監督の母校である吉田高校を出発点にオープンカーで約3キロのコースを既に想定。壮大な自然に囲まれてのパレードとなる。

 故郷が歓喜に沸く。世界遺産に登録された日本最高峰の富士山に祝福されて、西武の指揮官が両手を上げて応える。田辺監督は「自分は富士吉田市からプロの世界に旅立った。秋には地元の人たちに笑顔で報告をしたい」と話しており、最高の凱旋パレードとなるのは間違いない。

 富士吉田市は今年1月23日に、堀内茂市長が発起人となって同監督の激励会を開催。リーグ優勝を果たした場合は盛大なイベントを検討しており、その一つが優勝パレードだ。コースは田辺監督の母校・吉田高から富士山信仰のシンボル・金鳥居を通過し、市役所までの約3キロ。役所前で優勝報告会を開催する。市担当者は「市長から“パレードをしたい”という発言がありました。大規模なものになりそうです」と説明。人口わずか5万人の市で、10分の1にも当たる5000人以上の動員を想定している。

 山梨県からは、巨人・堀内恒夫前監督以来となる2人目で、同市からは初となるプロ野球監督。指揮官自身も故郷に貢献したいという思いが強く、現在も少年野球・山梨ふじやまボーイズの顧問を務める。「同郷からプロ野球選手を輩出したい」という思いで毎年、地元での野球教室は欠かさない。昨年末は同市のトークショーに出演し、少年野球チームを招待。自身の経験や、知識を語りかけた。

 さらに、どうしても優勝を届けたい闘病中の親友もいる。下吉田二小からの同級生・加藤起一さん(48)だ。昨年7月に咽頭がんが発覚。シーズン中も、東京の病院に入院する加藤さんの見舞いに足を運び「一緒に頑張ろう」と声を掛け、メールで励まし続けた。現在は地元で仕事に復帰した加藤さん。病気に打ち勝った親友に、パレードで晴れ姿を見せたい。

 「昨年の5位は、ライオンズにあってはならない順位。今年は優勝を目指してチーム一丸となって戦う」と田辺監督。悲願成就の先には、地元市民と世界遺産の祝福が待っている。

 ◆富士山 山梨県と静岡県にまたがる活火山。日本最高峰で標高3776メートル。古来から霊峰とされ、現在も夏季などに富士登山が盛ん。その優美さから、?飾北斎の富嶽三十六景など数多くの芸術作品の題材にもなっている。1936年に富士箱根伊豆国立公園に指定。2013年には「富士山・信仰の対象と芸術の源泉」の名で世界文化遺産に登録された。

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