薬物で可能だった中4日登板…浄化進める現代では「遺物」なのかも

[ 2015年3月15日 09:00 ]

レンジャーズのダルビッシュ

ダルビッシュ18日右肘手術

 昨年のオールスター前日会見。レンジャーズ・ダルビッシュは米国で主流の中4日の登板間隔の負担過多を指摘し、先発6人制を提言した。米球界でも広く議論された。自らの故障で再び登板間隔についての議論が再燃しそうだ。

 今年1月、レッドソックスなどで活躍したペドロ・マルティネスは殿堂入り会見で筋肉増強剤の存在を指摘した。「私は毎年2、3試合は休む選手と批判されてきた。でも自分はクリーンであるために3試合を休むことを選び、おかげでこの場にいられる」。筋肉増強剤がまん延した90年代後半から00年代中盤にかけては、じん帯を守る効果もあった薬物によって多くの投手が中4日で投げることができた。

 実際、トミー・ジョン手術を受ける選手は薬物規制が厳格化された00年代後半から急増した。ここ3年間はマイナーを含め毎年50人以上。ダルビッシュも昨年の会見で、こう指摘していた。「10年、20年前と違い、禁止薬物の種類も増えた。それを使えば中3日でも投げられると思う。風邪薬も飲めない時代、それもあるのかなと」。先発5人制での中4日は、薬物浄化を進める現代にはそぐわない「遺物」なのかもしれない。

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