“代打の神様”健在!阪神・関本2安打2打点 先発だって「いつでも」

[ 2015年3月15日 05:30 ]

<ロ・神>初回1死一、三塁、関本は中前適時打を放つ

オープン戦 阪神4-4ロッテ

(3月14日 QVC)
 阪神・関本賢太郎内野手(36)が14日、ロッテ戦(QVCマリン)に「4番・一塁」で先発出場し2本の適時打を放ち2打点をマークした。シーズンでは代打の切り札として起用されることが確実で、今年も「代打の神様」健在ぶりを示した。その一方で、チームに有事が発生した際は、いつでも先発出場できる準備も整えている。

 この日に開業した北陸新幹線の最速タイプ「かがやき」にも、決して負けない「輝き」だった。しびれるような勝負どころでは、今季もこの男がいてくれる。仕事人の関本が2本のタイムリー。いずれも得点圏での一打に、左翼席の虎党もどっと沸いた。

 「今は結果は気にしてませんが、得点圏で打てたことは良かった」

 初回、1点を先制しなおも無死一、三塁から、いきなり魅せた。唐川が投じた初球カーブが高めに浮いたところを見逃さず、きっちりと左前へと運んだ。3回2死二塁の第2打席では、2ボール2ストライクから外角真っすぐを基本通りに中前へ弾き返した。代打逆転満塁弾を放った7月13日の巨人戦をはじめ、昨季の得点圏打率は・324。虎党から「代打の神様」と崇められた勝負強さは、プロ19年目も不変だ。

 若手野手に実戦の出場機会を与えるべく、春季キャンプは2軍スタート。1軍へ合流したのも7日からと間もないが、同じく「4番・一塁」だった12日のヤクルト戦に続く2試合連続のマルチ安打だから恐れ入る。和田監督が「大事な所を担ってもらうこともある」と明かしたように、シーズンでも先発出場は有事の際に限られてしまうだろう。

 ただ、関本自身は野球選手である以上、その座を諦めたわけではない。「いつでもスタンバイしてますよ」。試合後に多くを語ることはなかったが、原点を見つめ直す瞬間があった。ソフトバンクと雌雄を決した昨年の日本シリーズ。今成、新井と三塁手の故障が相次ぎ、ヤフオクドームでの第4、5戦に先発出場の機会が巡ってきた。「9回まで試合に出てみて、自分の想像以上に体も動いてくれた。やっぱり、まだまだこだわらないとアカンと思う」と、代打とは異なる目の前の光景に、思いを新たにした。

 年が明けても、その思いに変わりはない。肌寒い2月14日の2軍練習試合・ハンファ戦は二塁手としてスタメン。来るべき時へ向け、黙々と準備だけは続けてきた。

 「ピッチャーによってアプローチの仕方は変わってくる。その意味で3打席立てて良かった」

 本人の言葉を借りるまでもなく、まだまだ調整段階。それでも快音を響かせる背番号3が、どこまでも頼もしかった。

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