「元・回文芸人記者」ヤクルト編「成瀬最下位させるな」

[ 2015年2月10日 11:00 ]

イラストと同じポーズをとる成瀬(左)。つば九郎役は渡辺記者

 ヤクルトのキャンプ地・浦添に初上陸。球場脇に展示された昭和臭漂うマスコット「ヤー坊」と「スーちゃん」に癒やされながら、注目の成瀬を探した。FA移籍でロッテから2年連続最下位のチームに加入。「成瀬最下位させるな」と、関係者の心の叫びを回文に込めた。成瀬はしばし固まって絵を凝視していたが、徐々に表情が緩み「凄いですね」と笑顔。リアクションは大きくなかったものの、喜んでくれたと信じたい。

 昨季のチーム打率はリーグ1位の・279。しかし、防御率は最下位の4・62。だからこそ、成瀬には期待がかかる。左腕は「楽しい雰囲気でキャンプをやれている。打線は心強い。去年最下位でも、ピッチャーが良ければ優勝は絶対狙える」と頼もしかった。

 この企画には最適の人材。12球団で最も回文にしやすい選手かもしれない。「成瀬」と、逆から読んだ「せるな」の間に1文字を入れれば、いとも簡単に回文が成立する。「成瀬◆せるな」の法則だ。たとえば「む」を入れてみる。「成瀬むせるな」。むせてもいいだろ、別に。

 ヤクルトと言えばマスコット「つば九郎」の活躍が目を引く。契約更改、FA宣言、「鳥」的補償での移籍騒動など、選手さながらの扱いだ。でも、さすがに出場選手登録は無理だろう。「つば九郎、登録×(ばつ)」(回文)。ユニホームを着せて試合に出そうとしちゃダメだよ、ここで再び「成瀬着せるな」。ツバメ軍団頼みの左腕は、記者にとっても貴重な戦力だ。

 ▼回文とは 「竹やぶ焼けた(たけやぶやけた)」「確かに貸した(たしかにかした)」など、普通に読んでも、逆さから読んでも同じになり、意味が通じる文のこと。言葉遊びの一種。

 ≪まだあるぞ!!〓回文≫ ▽「飯原はいい!!」(いいはらはいい)10年目の31歳・飯原がレギュラー奪取を狙う。昨季は96試合出場で打率・306、4本塁打。

 ◆渡辺 剛太(わたなべ・ごうた)1980年(昭55)10月27日、東京都墨田区生まれの34歳。横浜国大在学中の03年1月に唐沢拓磨とお笑いコンビ「レム色」を結成。04、05年に「M―1グランプリ」準決勝進出。ネタ本も出版したが、08年3月に解散。09年4月にスポニチ入社。東京本社編集センター、福島支局勤務を経て、昨年10月にスポーツ部の野球担当になった。

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2015年2月10日のニュース