筒香 どよめきフリー打撃5球連続弾!松井氏も愛用“短バット”効果

[ 2015年2月10日 08:47 ]

短いバットでティーを打つ筒香

 DeNAの若き大砲、筒香嘉智外野手(23)は、ユニークなバットを愛用している。昨季からティー打撃で従来より25センチも短いものを使用。コンパクトなスイングを目指した結果、悪癖も修正し、成績も飛躍的に伸びた。5~7日まで沖縄・宜野湾キャンプを視察し、筒香を評価した元巨人、ヤンキースの松井秀喜氏(40)も採用した調整法で、「ハマのゴジラ」を目指す。

 一見、不釣り合いなコンビでも、相性は抜群だ。1メートル85、97キロの筒香の手には短いバット。長さ約60センチ、重さ830グラム。実戦やフリー打撃で使う85センチ、900グラムのバットとの違いは一目瞭然だ。

 「相棒」の出番はティー打撃のときだ。まずは右手1本で7球打つと、両手で9球。引き手の片手だけで打つ時は脇が開いてバットの軌道が遠回りしてないか確認し、上っ面でミートして球を運ぶ感覚を養う。その後は左手も添えてスイングの軌道を確認。筒香は明かす。「短いバットだと大振りでは球を捉えられない。内からバットがスムーズに出るか確認できるし体の近くまで球を引きつけて打つ練習になる」。

 短く軽いため、強い打球を打つには手元まで球を呼び込み、体の内側からバットを出さなければいけない。今キャンプで視察に訪れ、「スイングが力強い。自分が同じ年齢の時を考えれば、彼の方が柔らかく逆方向にも打てる」と筒香の才能を絶賛した松井秀喜氏もヤンキース時代に愛用していた。

 筒香が導入したのは13年12月の米国で自主トレだった。体に巻き付くような本来の「インサイドアウト」打法を取り戻そうと決意を固めた時に、「スイングの悪癖が修正できる」と知人に「短バット」を勧められた。昨季は室内練習場でのティー打撃などで使用。その効果もあって手元で変化するツーシームなどの変化球に対応できるようになった。昨季123安打中、中堅から左の安打が半分以上の59本。粗さが消え、打率・300、22本塁打とブレークした。

 この日のフリー打撃では、右中間へ5球連続アーチ。球場がどよめいた。「きょうから逆方向だけでなく、力を少し入れた。良い感じです」。今年も不可欠な「相棒」となりそうだ。

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