大谷4倍進化だ12発!先乗り自主トレ140メートル弾も

[ 2015年1月25日 05:30 ]

屋外でのフリー打撃で快音を響かせる大谷

 進化を証明する4倍増だ。日本ハムの大谷翔平投手(20)が24日、キャンプ地の沖縄・名護で先乗り合同自主トレをスタートさせ、フリー打撃で66スイング中12発の柵越えを放った。スコアボード直撃の140メートル弾を放つなど、3発だった昨季の同自主トレ初日と比べてパワーアップした姿を見せつけた。集大成の二刀流3年目。栗山英樹監督(53)から期待されている昨季の倍増となる20本塁打に向け、早くもアクセル全開だ。

 最高気温19・6度。南国・沖縄で大谷の体が切れを増す。55スイング目。打球は弾丸ライナーでスコアボード上部に「UMPIRE」と書かれたEの右横を直撃した。推定飛距離140メートル。それも910グラムの試合用バットではなく、980グラムの重いマスコットバットで超特大アーチを放った。

 「初日なので良い、悪いはあまりない。これから(調子を)上げていきたい」。今オフ初の屋外でのフリー打撃。大谷本人は意に介さないが、隣で打っていた杉谷が「ヤバっ!」と驚くなど、感嘆の声が漏れた。先乗り合同自主トレ初日で66スイン  グ中12発の柵越え。昨年の同自主トレ初日は70スイングで3本だったが、4倍増で3年目の成長した姿を披露した。

 しかも12発の平均飛距離は約120メートル。最も距離のある中堅方向に9発放ち「今は筋力と技術をかみ合わせる作業をしている。昨年より手応えはある」と胸を張った。昨年は10本塁打を放つもフォークなど縦に落ちる変化球に苦しんだ。その反省から体に引きつけることで最後まで球を見極め、芯で捉えることを心掛けている。その結果、正面の中堅方向へ飛び、打球は力強さを増した。

 昨オフから本格的な肉体改造に取り組み、今オフも継続して背筋や体幹を重視した筋力トレーニングで筋力を強化した。食事面でも体脂肪増加の原因になる脂分の摂取を極力控え、純粋な筋量増加だけで増量を図った。入団時は86キロで、昨年の同時期は90キロ。さらにシーズン中に93キロまで増え、このオフを経て現在の体重は「95キロくらい」と言う。1年間で5キロの増量に成功したのだ。

 全体練習後も球場に最後まで残り、上半身を中心に約1時間半の筋力トレーニング。練習後は筋肉のエネルギー源となるBCAA(分岐鎖アミノ酸)が豊富に含まれる「ホエイプロテイン」を一気に飲み干した。同行する井畑善夫トレーナーは大浴場で大谷の体を見て「明らかに体全体が分厚くなった」と証言する。

 栗山監督からは「3割、20本くらいの成績は残せる」と飛躍を期待されている。2月1日のキャンプインを前に、20歳の怪物は進化した姿を見せつけた。

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2015年1月25日のニュース