能見“大役”開幕投手は藤浪推し「ボクは一歩、引きます」

[ 2015年1月19日 05:30 ]

宜野座で自主トレを行う(左から)関本、能見、小宮山、柴田、ヤクルト・西浦

 11年目を迎えた阪神・能見篤史投手(36)が18日、沖縄・宜野座村営球場で自主トレを公開した。昨季は2年ぶり3度目の開幕投手を任されたが、今年は「視野には入れていないです」とこだわりはなく、自己流を貫いてシーズンを迎える考えを示した。生え抜き19年目となる関本賢太郎内野手(36)らも同球場で自主トレを公開した。

 能見はハッキリと言った。今季開幕戦となる3月27日の中日戦(京セラドーム)について問われると「視野には入れていない」と。昨季は巨人との開幕戦(東京ドーム)で5回途中10失点KO。名誉挽回のマウンドを目指すことなく、「チームとしてベテランが投げるのはどうかなと思う。いろんな経験をした方がいい」と、開幕投手へ名乗りを挙げている藤浪の背中を後押しした。

 「言われたところで合わせられるようにしたい。みんな(高い)目標を立てて、いいと思う。ボクは一歩、引きますから、ちゃんと」

 かつてGキラーと呼ばれた男も、昨季は1勝5敗と打ち込まれた。「(巨人に)投げないでしょ、たぶん。どこでも一緒」とこだわりはない。

 ただ、「晋太郎は180イニングを投げたいと言っていたので、ボクは181イニング以上を目指して投げる。そのへんは負けないようにしたい」。唯一数字を挙げたのがイニング数。その言葉には先輩としてのプライドが見えた。

 「上でずっと投げるにあたって見えてくる部分がある。相手もデータがある。逆手に取りながら。この歳で長いイニングを投げようとすれば色々考え方もいる」

 4年連続の2桁勝利を狙った昨季は9勝(13敗)に終わった。「去年の成績を受け止めながら、やれることはたくさんある。まずはしっかり投げられるように、下半身を重点的に鍛えている」。この日は、ダッシュや約80メートルの遠投などで精力的に汗を流した。

 今週中にも一緒に自主トレする関本らを相手にフリー打撃に登板する見込みで調整は順調だ。開幕度外視でオレ流調整を貫けば、新たな自分が見えてくるかも知れない。

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