今季セ展望 右肩上がりの広島「機が熟した」V候補 巨人、阪神の気になる弱点

[ 2015年1月1日 09:55 ]

背番号15で広島復帰する黒田

 今年のセは上り調子の広島、DeNAを巨人、阪神が迎え撃つ。アマチュアからプロ野球までディープな記事に定評がある野球雑誌「野球太郎」編集部に15年のセ・リーグ展望を聞いた。

 昨季と同様に巨人、阪神が軸になる流れは変わらないと見る一方で、広島とDeNAが右肩上がりだと分析。「広島はファンと一緒になって機が熟した感がある。ドラフトも独自路線で地道にやってきたことが実を結んでいい流れが来ている。2年連続でCSに進出して今年こそというところ」。年末になってヤンキースからFAとなった黒田博樹投手が広島へ復帰することも決定。これ以上ない補強となった。

 DeNAも面白い。「筒香(嘉智)が成長して、(ユリエスキ・)グリエルが残ったことも大きい。先発も駒がそろってきた」と9年ぶりのAクラス、初のCS進出も夢ではないと予想した。

 巨人のキーマンは一塁手へコンバートされる阿部慎之助捕手。「一塁になって影響がどう出るか。捕手も小林と相川がどう起用されるのか。最初は小林になると思うが」と見る。昨季阿部は規定打席に到達した年では自己ワーストの打率・248と低迷したが、再び打棒復活となるか?そして阿部に代わる捕手が攻守ともにどこまで「捕手・阿部」の穴を埋められるか?この2点が巨人を左右することになりそうだ。

 阪神は鳥谷敬内野手の去就が未定だが、メジャーに移籍した場合、昨季ゴールデングラブ賞を受賞した大和外野手が後釜候補筆頭となっていることに疑問を呈した。「守備が評価されたタイプなのでショートもこなすのだろうとは思うが、あの中堅の守備を見られなくなるのは寂しい。(大和の)代わりに入った選手があれだけやるのはなかなか」とやりくりの難しさを指摘した。

 ロッテから成瀬善久投手、日本ハムから大引啓次内野手をFAで獲得したヤクルトは「上積みという点ではセNo.1かも」としながら、リーグワーストの投手陣整備への道はまだまだ遠いという。13年オフから落合博満GM体制となった中日については「今年やらないと相当揺らぐ。(結果が出なかったら)今まで落合GMを持ち上げていた人たちも手のひらを返すかも」とある意味背水のシーズンのなると見た。

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2015年1月1日のニュース