ソフトB松坂 キャンプ初日からブルペン「自主トレ中に仕上げていく」

[ 2015年1月1日 05:30 ]

ボールを手に笑顔を見せる松坂

 日本球界に大物大リーガーが帰ってくる。メッツからFAとなり、ソフトバンク入りした松坂大輔投手(34)は、2月1日のキャンプ初日からブルペン入りする決意を語った。9年ぶりの国内復帰で、メジャーよりも2週間以上早い日本のキャンプに対応する。ヤンキースをFAとなった黒田博樹投手(39)は古巣・広島に8年ぶりの復帰。メジャーで計135勝の2投手が15年の日本球界に刺激を与える。

 松坂が特別な意味を持つ年を迎えた。9年ぶりの国内復帰。先発投手として生き抜くための再出発の年だ。新年の誓いは壮大な目標ではなく、目の前の第一歩だった。

 「まず、2月1日にしっかりとブルペンに入る体をつくること。実際には当日の自分の体や気候と相談してからだけど、その状態に自主トレ中に仕上げていく」

 8年間過ごした大リーグでは、バッテリー組の集合日は例年2月中旬だった。2週間も早いキャンプイン。それでも「1月中からブルペンに入る」と言う。今月中に数回投げてから、宮崎キャンプに向かうプランは脳裏に描かれている。最大の目的は日本のマウンドに体を順応させ、新たなフォームを構築することにある。メジャーのマウンドに見られる傾斜のきつさや、踏み出した足がロックされるような硬い土質ではない。下半身から連動した投球フォームづくりが不可欠になる。「投げ込みよりも、マウンドにいる回数を多くしたい」と松坂。ブルペンでは投げ込みよりも回数優先で、日本のマウンドに慣れることを心掛ける。

 日米通算164勝。「平成の怪物」と呼ばれ、その実績から周囲の期待は大きい。だが、松坂が見ている2015年は現実的で、自らの野球人生を再構築する決意だ。西武時代は先発完投が当たり前だったが、メジャーではレッドソックス時代の07年に一度だけで7年間も遠ざかっている。

 「ここ数年は満足な形で働けていないし、メジャーリーグの実績は関係ない。一年間、自分の持てるものを出し続けること。その積み重ねの先に結果はついてくる」

 壮大な目標を立てることで自らに重圧をかけ、結果を出してきた。だが、今は違う。先発投手として、一年間投げ抜くことだけを考えている。

 ≪大リーグから日本球界に復帰し活躍した主な選手≫

 ★新庄剛志(メッツ→日本ハム)北海道に移転した04年に移籍。打率.298、24本塁打、79打点の数字面だけでなく、球団の顔として地域密着に貢献。球宴でホームスチールを決めるなど印象的な活躍をし06年に日本一を置き土産に現役引退。

 ★石井一久(メッツ→ヤクルト)06年に復帰し、08年からは西武に移籍。7年間先発ローテーションで回り、3度の2桁勝利含む65勝を挙げ、08年の日本一にも貢献。

 ★井口資仁(フィリーズ→ロッテ)09年から加入し、10年には主砲としてリーグ3位からの日本一に導く活躍。復帰後6年間で790試合に出場し打率.273、89本塁打、433打点。

 ★五十嵐亮太(ヤンキース→ソフトバンク)13年から加入。51試合に登板し12セーブ、防御率2.53の数字を残し、昨年は不動のセットアッパーとして63試合で44ホールド、防御率1.52で日本一に大きく貢献した。

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