創価大 春秋連続4強!2年生154キロ右腕がタイブレーク連続三振斬り

[ 2014年11月17日 05:30 ]

<創価大・関大>延長10回タイブレーク1死満塁を無失点で切り抜けた創価大・田中はグラブを叩いて喜ぶ

明治神宮野球大会第3日・大学の部準々決勝 創価大2―1関大

(11月16日 神宮)
 高校の部2試合、大学の部2試合が行われた。関大と対戦した創価大は最速154キロ右腕・田中正義(せいぎ)投手(2年)が9回から登板。タイブレークの延長10回1死満塁で連続三振を奪い、サヨナラ勝ちで3年ぶりの4強入りに導いた。13年ぶりに出場した駒大は中部学院大に3―1と競り勝ち、今秋ドラフトで阪神から3位指名を受けた江越大賀外野手(4年)は守備と走塁でチームに貢献した。

 自ら招いたわけではなくても、絶体絶命のピンチだった。タイブレーク方式で1死満塁から始まる延長10回。2年生右腕・田中は力でねじ伏せた。3番・西田を149キロで空振り三振。4番・藤嶋も148キロで空振り三振を奪い、右手でグラブを力強く叩いた。

 「気持ちで抑えるしかないなと。開き直って投げられた。ボールに意思を込めるというか、満塁とか考えずに自分の納得いく球を投げた」。1―1の9回から2番手で今大会初登板。最速153キロを計測し、1回2/3を無失点で3三振を奪った。タイブレークによるピンチも切り抜け、直後の味方のサヨナラを呼んだ。

 6月の全日本大学野球選手権で自己最速の154キロをマークし、華々しく全国デビュー。日米大学野球の日本代表にも名を連ねた。しかし、勤続疲労から右肘が悲鳴を上げた。今秋のリーグ戦は1試合の登板だけでリハビリに専念。10月の関東地区選手権で復帰したが、決勝の上武大戦では救援に失敗して敗戦投手になった。「調子は良くないが、きょうみたいに気持ちで投げれば」と精神力でカバーした。

 初体験だったタイブレークでの登板。10回に投じた9球のうち、フォークは1球だけだった。捕手の寺嶋は「目つきを見て変化球はいらないなと。直球で押した」と言えば、岸雅司監督も「マウンドに行ったら“待っていました”という顔だった」と振り返る。田中が好救援で今春の全日本大学野球選手権に続く、全国4強入りに導いた。

 2年後のドラフト最大の目玉となる逸材。同じ20歳の大谷(日本ハム)と藤浪(阪神)がプロで活躍する姿に刺激を受けており「同じ舞台で将来は張り合いたい」と燃える。その前にやり遂げる目標がある。初の大学日本一へ、分かっていても打たれない直球で押す。

 ▼創価大・正木(タイブレークの延長10回1死満塁から右越えへサヨナラ打)手応えばっちり。先週、亜大とタイブレークの練習をしたおかげで迷いなく振れた。

 ▼関大・早瀬万豊監督(42年ぶり出場もサヨナラ負け)ベストを尽くしたいいゲームだった。ここで1勝を味わわせてやりたかったので残念。

 ◆田中 正義(たなか・せいぎ)1994年(平6)7月19日、神奈川県生まれの20歳。小1から野球を始める。創価では1年夏に背番号1をつけたが、故障で同秋から外野手に転向。甲子園出場はなし。創価大では投手に再転向し、2年春にリーグ戦デビュー。1メートル86、89キロ。右投げ右打ち。

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