阪神 CSオーダー大改造?1番マートン、3番福留で貧打解消だ

[ 2014年10月10日 08:45 ]

カメラに向かってポーズを決めるマートン(右)とゴメス

 あるぞ、打線の大シャッフル!11日から、広島とのクライマックスシリーズ(CS)ファーストステージ(S)に臨む阪神は9日、甲子園球場で全体練習を行った。和田豊監督(52)は「どうやって点を取るか。その形を考えていかないと」と先手必勝のためのテコ入れ策を模索。レギュラーシーズン終盤から続く貧打を解消すべく、オーダー改造に着手する可能性が出てきた。

 決戦を2日後に控えたこの日はシート打撃が実施された。その打順は1番・マートン、2番・大和、3番・福留、4番・ゴメス、5番・新井、6番・鳥谷、7番から鶴岡と藤井が連続で打って、最後に上本…。あくまで練習だが、好調のマートン、福留を1、3番に据えるオーダーは、やけにリアルな順番でもあった。

 「打線は“誰が、どこがいい”じゃなく、“どうやって点を取るか”ということ。その形を考えていかないといけない」

 自ら示唆したように、和田監督は打線のテコ入れ策を模索していたもようだ。レギュラーシーズン終盤、特に最後の5試合はわずか11得点と低空飛行。何とか2位でフィニッシュしたとはいえ、短期決戦へ向けた不安感はぬぐい去り切れていない。その流れを持ち込むわけにはいかず、大胆な“打線改造”も視野に入るわけだ。

 「(上本はシーズン終盤に)不振の時期が長かったから。引きずっているわけじゃないんだろうけど、それが普通になっている。明日は前日だから、きょう徹底的に。これでやろう、というところを確認した。しっかり吹っ切って、CSに入っていかないといけない」

 本来なら、CSにも戦い慣れたオーダーで臨みたい。だが大きな不安要素がある。上本のスランプだ。今季、1番打者として123試合に先発した選手会長だが、ラスト10試合は42打数6安打、打率・143と大失速。そこで指揮官は動いた。この日のシート打撃を4打数1安打で終えた上本が室内練習場へ向かうと、指揮官も後を追った。再び姿を現したのは約1時間半後。その間、背番号4に熱のこもった指導を施したと見られる。

 「(上本の打順について問われ)西岡の状態もあるし、坂もいい状態だから」。とはいえ、一朝一夕でスランプ脱出というのは難しいかもしれない。そこで急浮上するのが「1番・西岡」だ。みやざきフェニックスリーグでは「1番・三塁」で先発出場済み。守備も軽快にこなしており、状態は上々だ。そのオーダーが脳裏にあるからこそ、指揮官も西岡の名を口にしたに違いない。

 短期決戦―。双方がエース級をぶつけ合うだけに、少ない好機をいかに得点に結びつけられるか否かが、勝敗のカギを握る。昨年のCSファーストSでは、2試合計5得点で敗れた和田阪神。確かなことは、同じ轍(てつ)を踏むわけにはいかないということだ。

続きを表示

この記事のフォト

2014年10月10日のニュース