楽天・松井裕 初日から即ブルペン 侍小久保監督も来る

[ 2014年2月1日 05:30 ]

沖縄らしい青空とパームツリーを背に意気込みを語る松井裕

 楽天のドラフト1位・松井裕樹投手(18=桐光学園)が31日、プロ初のキャンプに備え、チームとともに仙台から空路、沖縄・久米島入りした。1日の初ブルペンは、侍ジャパンの小久保裕紀監督(42)が視察する。将来の日本を背負う逸材とも呼ばれ、11月に開催予定の21U(21歳以下)ワールドカップ(台湾)に選出される可能性もある怪物左腕は、初日からその実力を強烈にアピールする。

 初めて訪れた久米島は真夏のような陽気だった。空港やバス移動の際には手を振られるなど、島民も優しい。大歓迎を受けた松井裕は「心が温かい方々がたくさんいそうですね」とホッとした様子を見せた後、初日のブルペン入りの可能性について問われると「初日から入りたい。全力で腕を振りたいです」と表情を引き締めた。

 1日は侍ジャパンの小久保監督がキャンプ地を訪問する。エースの田中が抜けるチームにおいて、松井裕は注目選手の一人。若き指揮官は、将来の日本のエース候補でもある左腕のブルペン投球に、熱視線を注ぐのは間違いない。今年11月には台湾で21Uワールドカップが初開催され、日本ハム・大谷、阪神・藤浪らとともに代表入りする可能性もある。1日のブルペンは、その実力を証明する絶好のチャンスだ。

 高校2年夏の甲子園では大会最多の1試合22三振を奪ってブレーク。昨秋ドラフトでは5球団競合の末に入団した。1月12日から28日まで行われた新人合同自主トレでは、計4度のブルペン投球を行い、スピン量の多い得意のスライダーも披露。持久走でも新人9選手でトップクラスの成績を残すなど発奮した。全てはキャンプでアピールするため。その姿勢が評価されて、高卒新人では07年の田中以来となるキャンプ1軍スタートが決まった。

 今キャンプは昨季15勝で新人王を獲得した則本と同部屋でもあり「生活面だけでなく技術面も吸収したい」と目を輝かせる。「楽しみと不安の割合は?」との問いには「五分五分。新人一人で不安だけど、待ちに待った気持ちもある」と笑った。

 「チームの力になりたい。まず1勝を目指して頑張る」。2014年2月1日。背番号1のユニホームを身にまとい、子供のころからの憧れだったプロの第一歩を踏み出す。

 ▽21Uワールドカップ 今年11月に台湾で初開催される世界大会で、国際野球連盟(IBAF)が若手育成を目的に新設した。出場資格は21歳以下の選手だが「オーバーエージ」として23歳以下の選手も3人まで出場可能。21U日本代表の監督は未定だが、松井裕だけでなく、日本ハム・大谷や阪神・藤浪らも代表入りが有力視されている。

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