28年前には優勝請負人がメジャー挑戦 昇格一歩手前で涙飲む

[ 2013年12月23日 11:03 ]

引退式兼米大リーグへの壮行会で阪神のユニフォーム姿でファンに別れを告げる江夏

 従来の入札制度に代わる新移籍制度が、日米間で発効された。これを受けて楽天の田中将大投手は改めてメジャー挑戦を直訴するも、球団側はこれを留意。24勝無敗のエースの去就に注目が集まっている。

 一方、過去にFA権を取得してメジャー入りした上原浩治(レッドソックス)は、今年のワールドシリーズで快刀乱麻のピッチングをみせ、世界一を決めるメジャー最高の舞台で見事、胴上げ投手に輝いた。これは日本人初の快挙であり、これまで海を渡った多くの日本人投手の夢を叶えたといっていいだろう。

 さて、FAや入札制度すらない約30年前、メジャーリーグへ挑戦した投手がいたことをご存じだろうか。

 その男の名前は江夏豊。スポニチアネックス読者なら、この名前を知らない方はいないだろう。

  日本で数多くの実績を残した彼は、1984年に現役引退を表明しながら「まだ燃え尽きていない」とメジャー挑戦を決意した。翌85年、ミルウォーキー・ブルワーズの春季キャンプに参加、36歳のオールド・ルーキーは自慢の制球力を武器に、開幕ロースター入り最終選考まで残ったのだ。

  しかしメジャー投手枠10人の最後の椅子をかけて望んだオープン戦で、まさかの連続救援失敗。ここで結果を残せば、1964年の村上雅則以来の日本人メジャーリーガーが誕生するはずだった。試合後、マイナー契約の誘いを断り、今度こそ本当の引退を表明したのだった。(スマホマガジン『週刊野球太郎』編集部)

 ▼『週刊野球太郎』(http:/yakyutaro.jp/)とは  イマジニア株式会社ナックルボールスタジアムが配信するスマートフォンマガジン(auスマートパス、docomo SPモード、Yahoo!プレミアムで配信中)。この母体となるのは雑誌『野球太郎』。ドラフト関連情報はもちろん、ディープな記事に定評がある野球愛好 家のバイブルともいってよい存在。現在、全国書店にて『野球太郎No.007~2013ドラフト総決算&2014大展望号』が発売中。来季を占うストーブ リーグにうってつけの一冊だ。

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2013年12月23日のニュース