榎田 完全復活へ伝家の宝刀スクリュー解禁!

[ 2013年12月23日 05:30 ]

トークショーで来季の目標を語る(左から)榎田、柴田、中西投手コーチ

 阪神の榎田大樹投手(27)が22日、先発転向2年目の来季に向け、スクリューボールの“解禁”を明言した。この日は大阪市内で開催されたトークショーイベントに中西清起投手コーチ(51)、柴田講平外野手(27)とともに参加。中西コーチから開幕ローテーション入りを厳命された左腕は救援投手時に使用していた「伝家の宝刀」を武器に新たな1年に臨む。

 引き締まった表情が、ここまでの自主トレの充実ぶりを物語っていた。昨オフは左肘遊離軟骨の除去手術の影響でスロー調整を余儀なくされた榎田も今オフは順調そのもの。2年連続で開幕ローテーション入りを狙うべく、秘策を用意していることを明かした。

 「スクリューは社会人のときから投げていて(プロ入り後も)1、2年目は投げていた。ただ、今年は肘の影響もあって投げなかった。(来年は)一番武器になるスクリューを投げられればと思う」

 150キロ台の速球を投げ込む投手ではないだけに、両サイドをうまく使った投球は榎田にとっての生命線。右打者には外角に、左打者に対しては内角にそれぞれ沈んでいくスクリューを再び投げることで、投球の幅が大きく広がることは容易に想像できる。救援と先発で投球スタイルは変わるだけに単純比較はできないが、スクリューを使用していた1年目は中継ぎとして63回1/3を投げて71奪三振。封印した今季は92回1/3を投げて奪った三振は78だった。解禁することで、ここ一番で三振を取れる可能性は高まる。

 「(スクリューの代わりに)今年はチェンジアップを投げていた。しっかり(スクリューを)投げられれば、真っすぐもスライダーも生きてくると思う。(肘の)可動域が戻るように、しっかりやっていかないといけない」。すでに「解禁」に向けた準備にも着手している。左肘への負担軽減を目的に投球フォームを微調整し、より良い肘の角度を模索している。

 中西投手コーチは「来年は中6日で1年間、回ってほしい」と先発陣の一角として計算に入れている。「シュート、スクリューを投げられることが一番。ローテに入る投手である限り、しっかりやりたい」と左腕も来春キャンプでの試投を予定する。

 最大の武器を封印した今季は、巨人戦で3勝するも4勝9敗に終わった。「宝刀」が復活すれば、勝敗の逆転はもちろん、Gキラーとして、今季以上に輝きを増すはずだ。

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2013年12月23日のニュース