内海　トップ１差１１勝　３年連続最多勝見えた

＜巨・神＞お立ち台で笑顔の村田（左）と内海

セ・リーグ 巨人４－０阪神

（8月27日 東京Ｄ）
　勝敗を分けたのは初回だった。巨人・内海は「慎重になりすぎた」といずれもフルカウントから３四球で２死満塁のピンチ。それでも５番・新井を外角のフォークボールで空振り三振に斬り無失点。初回に２失点したスタンリッジとは対照的だった。

　「１カ月前くらいからここ（の登板）が来るなと思っていた。きょうに向けて調子を上げていけたらと思っていた」

　２回以降も走者を出すが決定打は許さない。５回２死一、二塁では今成を空振り三振。６回にも１死一塁から新井、福留を打ち取った。「最近は粘り強い投球ができて、いい状態にある」と自らも手応え。今季初の阪神戦は７回１／３を投げて６安打無失点、９奪三振。川口投手総合コーチは「（満足に）スイングをさせていなかった。内容もいいし、さすがエース」と称えた。

　好調を支えるのがフォークボールだ。「ここ最近、阿部さんが多くサインを出してくれる」。以前から持ち球だったが、今春のＷＢＣ期間中に阪神・能見から握り、指の抜き方など助言を授かり精度を上げた。この日も３回まで５７球中８球。今季初対戦だった阪神打線に多投した。

　最近の登板６試合で５勝。これでハーラートップのヤクルト・小川に１勝差に迫った。「あまり意識すると良くない。空回りする」と目の前の試合に集中するが、３年連続最多勝となればプロ野球史上４人目。左腕では史上初の快挙だ。

　２８日の先発は３年目の宮国。「いい形でバトンを渡せるようにと思っていた」と左腕。エースの風格十分な投球で若武者に託した。

　▼巨人阿部（初回２死一塁から３つ目の四球を与えた内海にアドバイス）慎重になりすぎるなよ、と言った。でも、ランナーを出してから打たせたり、いつものピッチング。よかったと思いますよ。