原巨人重症　また榎田に、また左にやられた…

＜巨・神＞阪神に本拠地で３タテされ首をかしげる原監督

プロ野球　セ・リーグ 巨人２－３阪神

（5月8日 東京Ｄ）
　眼下の敵、阪神との３連戦に３連敗。土壇場の粘りで延長戦には持ち込んだが、また榎田を打てなかったのが最大の敗因だった。

　「やっぱりいい投手がくると、いい打撃は簡単にはできない」

　４時間を超える総力戦に敗れた原監督はもどかしそうに振り返った。榎田攻略はあと少しだった。「こちらとしては工夫した部分はあった」とは川相ヘッドコーチ。対策（１）低めを捨て高めのボールを狙う。榎田から７四球を選んだのは成果だった。対策（２）は逆転の発想。２回無死一、二塁、中井は１３４キロの高めの真ん中付近の直球を引っ張って三ゴロ併殺。本来、左腕に対し右打者は逆方向への打撃が攻略の定石。これまで中堅から逆方向への打撃で攻略を図ったが成功しなかっただけに、引っ張りにいった。

　ただ、榎田も打者の目線を変える狙いで、この日はフォークボールを多投。結局、左腕がマウンドにいた７回まで三者凡退は１度だけと塁上をにぎわしたが、７回を３安打無失点と抑えられた。これで今季２戦して２勝を献上していた榎田を３度目の今回も攻略できず、計２２回１／３を投げられて１得点と手が出ない。

　２勝６敗１分けと大きく負け越す阪神戦。ここまで３度の３連戦を戦っているが、いずれも相手先発は能見、スタンリッジ、榎田。１５残塁での敗戦に、主将の阿部はぐったりしながら「他のところを落とさないようにやるしかないよね。切り替えてやります」と声を絞り出した。

　▼巨人・マシソン（１２回に勝ち越しを許し）がっかりしているが、投げたいところに投げた。早くもう一度阪神と戦いたい。