仰天二刀流…Aロッドになれ!ハム大谷“遊撃手構想”

[ 2012年12月13日 06:00 ]

栗山監督から野手なら“遊撃手指名”を受けた大谷

 夢の大型遊撃手だ!日本ハムの栗山英樹監督(51)が11日(日本時間12日)、優勝旅行先のハワイで入団が決まったドラフト1位・大谷翔平投手(18=花巻東)の「遊撃手構想」を披露した。重ね合わせるのはヤンキースのアレックス・ロドリゲス内野手(38)。チームは投手と野手の「二刀流」での育成方針を示しているが、高校時代に守っていた外野手だけではなく、指揮官はAロッドばりの大型内野手としての可能性に大きな期待を寄せた。

 最高気温27度。優勝旅行先のハワイで爽やかな風を浴びながら、栗山監督が驚きのプランをブチ上げた。9日に入団を表明した大谷に話が及ぶと、まだ喜びを隠し切れない様子で目を輝かせながら口を開いた。

 「翔平(大谷)は野手だったら遊撃ができると思っている。スナップスローや体勢が崩れた時の送球も凄いんだから。あとは距離感の問題だけ」

 1メートル93の長身から繰り出す、最速160キロの直球を誇る右腕。栗山監督はその強肩に注目した。投手と野手の「二刀流」。それだけでも前代未聞だが、内野手、それもセンターラインで守備陣の要でもある遊撃手となれば二重の驚きだ。大谷は高校時代、登板しない際は外野を守っていた。加えてパ・リーグにはDHもある。しかし指揮官は「ケガさえしなければ絶対、結果を残せる。こういう大型な選手が遊撃をできたら野球は変わるよね」と力を込めた。

 過去には楽天の松井、元広島の石井らプロ入り後に投手から遊撃に転向した例はあるが、栗山監督の思い描く理想像はスケールが違う。イメージするのは「右、左というのは違うけどAロッドだよね」。現在はヤンキースの三塁を守るロドリゲスだが、マリナーズ、レンジャーズでは1メートル91の大型遊撃手として活躍。通算647本塁打で本塁打王を5度獲得している。一方でゴールドグラブ賞も02、03年と2度受賞。打撃、守備ともに最高レベルの選手である。

 栗山監督には忘れられないシーンがある。昨夏、2年生だった大谷が出場した甲子園1回戦の帝京戦。当時はスポーツキャスターとして取材し「(6回の第4打席で)外角低めの球をライナーで(逆方向の)左翼フェンスに直撃させた。高校生であんな打球は見たことない」と衝撃を受けた。高校通算56本塁打。一発を打てる上に逆方向にも打てる。さらに堅守も誇る。栗山監督は大谷に、和製Aロッドとしての姿を早くも重ねている。

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