4回途中6失点…斎藤、2軍落ち「不振」理由では初

[ 2012年7月30日 06:00 ]

<オ・日>4回無死二、三塁、日本ハム先発の斎藤はオリックス・斎藤に勝ち越し適時を打たれKOされる

パ・リーグ 日本ハム6-7オリックス

(7月29日 京セラD)
 日本ハム・斎藤佑樹投手(24)がプロ2年目で初めて不振を理由に2軍降格することが29日、決まった。オリックス戦に先発したが、3回0/3で7安打6失点。試合後に降格を命じられた。6月6日の広島戦(札幌ドーム)で5勝目を挙げたのを最後に6戦連続で勝ち星から遠ざかっている右腕。今季は開幕投手を務めるなど、順風満帆にプロ生活を歩んできた斎藤が試練のときを迎えた。
【試合結果】

 試合後のベンチ裏。斎藤が監督室に呼び出された。約10分後、悔しさと情けなさが入り交じった表情が、事の深刻さを物語っていた。

 「あしたから下(2軍)に行きます…」とぽつりとつぶやいた後は、何を聞いても遠くを見つめて「そうですね…」を繰り返すばかり。それほどショックは大きかった。

 今季17試合目の先発マウンド。直球は走っていた。だが、この日も斎藤らしい細やかな制球力はなかった。初回は李大浩(イデホ)を1ボール2ストライクと追い込みながら、甘いスライダーを左中間フェンス直撃二塁打されて先制点を失った。味方が逆転した直後の3回はまたもや李大浩に外角高めの直球を右中間に同点2ランを被弾。4回は先頭から3連打されると、栗山監督もたまらずベンチから飛び出し、わずか52球で交代を告げた。

 開幕投手を務めた2年目の今季は春先こそ白星を重ねて、5月4日のオリックス戦(札幌ドーム)までに4勝を挙げた。しかし、それ以後の11戦は1勝6敗。斎藤は「調子はずっと悪くないのに点を取られてしまう」と首をひねり、「原因が分からない?」との問いには「そうですね」と答えるだけだった。要所で痛打を浴びて失点する繰り返しに栗山監督も「投げたいところに投げられていない。ランナーを出して還さないのが特長なのに、ランナーを出したら止まらなくなっている」と苦言を呈した。チームが首位争いを演じている中、結果が残せなければローテーションを外れるのは必然だった。

 昨年は5月8日に左脇腹を痛めて戦線離脱。6月29日に復帰するまで2軍暮らしが続いたが、不調での降格は初の屈辱だ。首脳陣は斎藤を最低でもイースタン・リーグ2試合に登板させる方針。調整期間は2週間の予定で、復帰は8月中旬以降となる。

 「リセットしてきます」と斎藤。2年目で迎えた試練は、自分の力で乗り越えるしかない。

 ▼日本ハム・吉井投手コーチ 今まで加減できていたものが分からなくなってしまっている。ダルビッシュだってこんなことを繰り返して良くなっていった。自分の投球を取り戻すのに、いい機会だと思ってほしい。

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