高木監督、1点へ執念…打席途中で“バントの代打”

[ 2012年5月29日 06:00 ]

<中・ソ>7回無死一、二塁、堂上剛(右)に声をかけ代打を送る高木監督

交流戦 中日6-1ソフトバンク

(5月28日 ナゴヤD)
 指揮官に求められるものの一つに判断力がある。勝敗を左右する局面になれば、なおさらだ。中日の高木監督は細心の注意を払うことで、勝利をたぐり寄せた。

 1―1の7回無死一、二塁。ここで打席の堂上剛は初球、金無英(キムムヨン)の投球と同時にバントの構えをし、ボール球を見逃した。すると高木監督はベンチから出る。堂上剛に歩み寄り「プレッシャーがかかる場面だが、どうしても進塁させたい」と交代を伝え、よりバント技術の高いベテランの英智を代打に送った。

 高木監督は振り返る。「やっぱりあの1球でバントが見え見えになったからね」。堂上剛にとっては、今季初めて試みた送りバント。昨季までも5度のうち2度しか成功していなかった。終盤でどうしても勝ち越したい場面。前日決勝2ランを放った選手を代えてまで、1点にこだわった。

 英智は自身の初球を捕前に転がした。三塁封殺を狙った細川の送球が、やや左にそれたが、タイミングはセーフ。犠打野選で無死満塁とし、谷繁からの3連打で勝負を決めた。昨年の日本シリーズで敗れたソフトバンクに2連勝。英智の犠打成功率は・781となった。

 ▼中日・ブランコ(11号2ラン含む3安打3打点。28打点はリーグトップ)今はいいリズム。それに乗って走者をどんどん還せるようにしていきたい。

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2012年5月29日のニュース