筒香、特大140メートル弾!オリ戦連敗14で止めた

[ 2012年5月29日 06:00 ]

<D・オ>2回無死一塁、右越え2ランを放つDeNA・筒香

交流戦 DeNA2-1オリックス

(5月28日 横浜)
 特大。打球は右翼席最上段の看板を直撃し、大きく弾んだ。どよめきと歓声。DeNA・筒香は表情を変えない。ガッツポーズもない。それでも両手には、確かな手応えが残った。

 「今年一番のいい感触だった。そんなに飛んだ感じはなかったけれど、ちゃんと当たればボールは飛ぶ。いい角度で(バットが)入れば強い打球がいく」。推定飛距離140メートルの先制4号2ラン。2回無死一塁で、パ・リーグを代表する投手である金子を粉砕した。オリックス戦の白星は08年5月26日以来1463日ぶり。同カードの連敗を14で止めた。

 統一球の影響を感じさせない、天性のアーチストだ。初球145キロはファウル。2ストライクと追い込まれたが、3球目の内角低めに食い込んでくる148キロ直球を捉えた。「3球勝負は頭にあった。内角もあるかなと。走者を進めようと思っていた」。力の抜けたコンパクトなスイングで見せつけた、驚がくのパワー。難しいコースでも弱点の高めではなく、得意の低めだったからこそバットもスムーズに出た。

 20日のロッテ戦(横浜)以来、5試合ぶりに飛び出した意地の一発だ。左足首骨挫傷から戦列復帰した今月3日から3番を任されてきたが、不振のため26日の楽天戦(Kスタ宮城)はスタメン落ち。翌27日に先発復帰したが、打順は6番に降格した。この日も6番。「打順は意識はしていない。いつも通り、チームに貢献する打撃をするだけ」と言うが、悔しくないわけがなかった。

 「凄いホームラン。あんなに飛ばさなくていいのに…」と中畑監督もびっくり仰天。中軸として期待しているだけに「次は自分の力で3番を奪い取る。それが彼の仕事」と続けた。誰もが認める大器。答えは、筒香が自らのバットで出す。

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