京都サヨナラ!全打席出塁の4番・川端復調で4割間近

[ 2012年5月10日 10:00 ]

京都・川畑が滑り込んで大阪にサヨナラ勝ち

日本女子プロ野球前期6回戦 京都5-4大阪

(5月9日 わかさ)
 日本女子プロ野球リーグは9日、わかさスタジアム京都で前期の1試合を行い、京都が5-4で大阪にサヨナラ勝ち、首位独走となる貯金6とした。

 復調した4番川端友紀がサヨナラのホームを踏み、京都に3連勝をもたらした。同点に追いつかれた最終回、裏の攻撃で一死から川端はこの日3個目の四球で出塁。後続の内野エラーと安打で満塁にすると、7番細田の当たりはボテボテの遊ゴロ。だが、遊撃手がお手玉すると、本塁への送球がそれる間に三塁走者の川端はサヨナラのホームへ滑り込んだ。

 「最後にホームを踏んだ瞬間はすごくうれしかった。逆転して逆転されての勝ちだったので、やっぱりこういう接戦した試合で勝てたのはすごくうれしい」。

 2点リードされていた5回は、一死1、2塁、先発小西美加から1点差に詰め寄る中前適時打で出塁。暴投で2、3塁に進むと、続く5番大倉の左前2点適時打で川端が生還し、逆転した。この日挙げた川端の2得点は、いずれも試合を左右するものだった。

 強打者であるが故に相手投手は慎重にならざるを得ない。3つの四球もはっきりとボール球とわかり、スイングをさせてもらえなかった。ストライクゾーンに投げれば打ち返すという2年連続首位打者の風格もよみがえってきた。「不調が続いて自分の打撃がなかなか出来ない日々が続いたけど、自分でフォームをチェックした。今日は絶対に打つという気持ちで打席に立ち、その思いが四球にもつながったと思う」。

 昨季、打率4割を達成した安打製造機は「昨年に比べて精神的な面でもすごく成長出来たかなと思う。このままの勢いで優勝に向かって一直線で突っ走っていきたい」。打率は.387にまで上昇し、今季も4割超えが可能な位置まで来た。3年連続首位打者、そして京都の初優勝へ川端のバットがもう休むことはない。

 <細田サヨナラ呼んだ>京都のサヨナラ打を放ったのは、守備固めの途中出場だった細田あかね。この日、初打席が同点で迎えた最終回の一死満塁の場面だった。「緊張していたけど、監督にセンターを向いて真っすぐに打ち返すように言われて意識した。フライを避けて、転がすことだけを考えました」。打球は平凡な遊ゴロだったが、イレギュラーバウンドで遊撃手のお手玉を呼び込み、三塁走者を生還させた。「結果オーライのラッキーな形で勝利に貢献できたので良かった」。記録はエラーとサヨナラヒットとはならなかったが、最後はナインにもみくちゃにされるなど、3連勝への貢献に最高の笑顔を見せた。

 <肩落とす大阪先発・小西>大阪の先発小西美加はサヨナラ負けにがっくりと肩を落とした。「不運な安打やエラーが多かったと思う」。同点で迎えた最終回も2個のエラーがサヨナラ負けを喫する原因につながった。高熱を出しての登板となった5日の試合後は3日の休養をもらい、しっかりと体を立て直してきたが、勝利に結びつけることは出来なかった。「うちの負けはほとんどが守備の乱れ。エラーをされても勝てるように、自分にプレッシャーをかけてやらなければならない」と満身創痍の覚悟で今後の巻き返しを誓った。

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