岩隈、公式戦デビューでいきなりダルと直接対決も！

投内連係の練習で、マウンドに立つ岩隈

　いきなりドリームマッチが実現する。マリナーズ・岩隈久志投手（３０）の公式戦デビューが４月９日（日本時間同１０日）の敵地・レンジャーズ戦になることが決定的となった。マ軍のバッテリー組が他球団に先駆けてキャンプインした１２日（同１３日）、エリク・ウェッジ監督（４３）が、日本での開幕２連戦（３月２８、２９日・東京ドーム）では岩隈を先発起用しないことを明言。現状で先発３番手評価の岩隈は米国に戻ってからのチーム３戦目となる４・９レ軍戦での登板が確実視され、ダルビッシュ有投手（２５）との「直接対決」が浮上してきた。

　これ以上ない舞台が、岩隈に用意されることになった。憧れだったメジャーのユニホームに袖を通したキャンプ初日。投内連係などの守備練習を中心とした約１時間半に、「凄く楽しかった。練習量は少ないが、集中してしっかり動けたと思う」。真新しい青色のグラブの内側には「希望」の刺しゅう。楽天時代の昨季は「絆」と入れていたが、新天地での第一歩はまさに「希望」に満ちあふれていた。一方で、首脳陣は岩隈の公式戦初登板について大きな断を下した。

　エリク・ウェッジ監督は同日、「現時点で」と前置きしながら、東京ドームで３月２８、２９日に行うアスレチックスとの公式戦開幕シリーズで、１戦目にエースのヘルナンデス、２戦目に昨季２桁勝利を挙げた左腕バルガスを先発起用する方針を明らかにした。マ軍は同２５日に阪神、翌２６日に巨人とのオープン戦を予定しており、そこで岩隈が凱旋登板する可能性はあるが、公式戦については米国デビューが確実となった。

　岩隈が「狙っていきたい」と目標の一つに掲げていた日本開幕戦での登板が消滅したことで、デビュー戦として大きく浮上するのが４月９日（日本時間１０日）のレンジャーズ戦だ。チームは日本で開幕戦を戦った後、米国で再びアスレチックスと４月６日（同７日）、７日（同８日）の２連戦が控える。試合間隔が空くことから、同監督は米国での開幕２連戦も、ヘルナンデス、バルガスを起用する方針を固めている。現状で先発３番手評価の岩隈はオフを挟んだ次カードの初戦、ダルビッシュのメジャーデビュー戦としても有力視される９日のレ軍戦で登板するのが確実だ。

　「（開幕まで時間が）たっぷりあるとは思わない。なるべく早く仕上げていきたい」

　岩隈の今後の実戦スケジュールは２月２６日（同２７日）の紅白戦を経て、３月３日（同４日）のアスレチックス戦でオープン戦初登板する予定。ダルビッシュとの投げ合いを制す姿をイメージし、岩隈がキャンプを過ごす。