18歳ドラ3・三好、プロ初打席でマー君打ち!

[ 2012年2月14日 06:00 ]

2回1死、三好がプロ初打席で田中から中前打を放つ

紅白戦 紅組4-1白組

(2月13日 久米島)
 まだ卒業式も終えていない18歳のルーキーが、沢村賞右腕から快打だ!楽天のドラフト3位・三好匠内野手(18=九州国際大付)が13日、紅白戦で紅組の「8番・DH」で実戦初出場。2回1死でのプロ初打席で、エースの田中将大投手(23)から中前にプロ初安打を放った。身体能力の高さを買われ、プロ入りと同時に投手から内野手に転向。昨年のセンバツ準優勝右腕が、開幕1軍候補に名乗りを上げた。

 童顔の18歳VS沢村賞右腕。新弟子と横綱の対決は2回1死、三好が内角ツーシームを迷わず振り抜いた。強い打球が田中の足元を抜けて中前へ転がる。プロ初打席初安打。2軍から練習参加して2日目のルーキーが首脳陣の度肝を抜いた。

 「初打席だったので立つだけでうれしかった。三振を恐れず、初球からどんどん振っていこうと思った」。2ボールから高めの直球をファウルすると、甘く入った4球目を見逃さなかった。

 打撃センスは折り紙付きだ。北九州市の大谷中時代に参加した野球教室でソフトバンク・和田(オリオールズ)と対戦し、右中間に何とランニング本塁打。当時から「大物食い」だった。1月の新人合同自主トレ。田淵ヘッドコーチはティー打撃を見て「プロでやっていける打撃の基本ができている」と評した。高い身体能力を買われ、プロ入りと同時に遊撃手に転向。守備練習の必要性から2軍組となったが、12日から1軍の練習に参加し少ないチャンスをものにした。早大ソフトボール部出身の日本ハム・大嶋匠が新人の話題をさらっているが、楽天の三好「匠」も負けていない。

 開幕1軍入りを目指す原動力は、母・伊代子さん(51)からの手紙だ。1月に入寮した夜、自宅を出る直前に渡された手紙を読んだ。「遠くなるけど応援してるから、1軍に上がれるように頑張って」。母の激励を胸に、1軍練習では憧れの松井稼を間近で観察。「スローイングをまねしています。勉強になります」と声を弾ませる。

 1軍は15日から久米島から本島へ移動。三好は守備強化のため2軍に残留するが、マー君討ちの初安打は鮮烈だ。大久保打撃コーチは「顔がおかわりに似ている。体重100キロになったらそっくり」と西武・中村を引き合いに出す。1メートル74、75キロ。食事量はまだ「おかわり前」だが、安打も本塁打もおかわりする打者に成長してみせる。

 ◆三好 匠(みよし・たくみ)1993年(平5)6月7日、福岡県生まれの18歳。大谷中では軟式野球部に所属。九州国際大付では1年夏の甲子園に外野手として出場。2年秋から投手兼任となり3年時は春夏連続甲子園出場。春はエースとしてチームの準優勝に貢献した。11年ドラフト3位で楽天入団。契約金4000万円、年俸600万円(金額は推定)。プロでは野手として登録。1メートル74、75キロ。右投げ右打ち。

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