巨人、土壇場で2点差追いついた!2夜連続の延長ドロー

[ 2011年6月30日 21:56 ]

5回ヤクルト1死一、二塁、田中が左翼線に同点の適時二塁打を放つ

セ・リーグ 巨人4―4ヤクルト

(6月30日 東京ドーム)
 2試合連続の引き分けとなった。巨人は1―3の7回に阿部がソロを放ち、2点差の9回には1死一、二塁から阿部の適時打と脇谷の犠飛で追い付いた。ヤクルトは館山が8回2失点と好投したが、抑えの林昌勇が9回につかまった。
【試合結果】

 福島での2試合を終え、東京ドームで行われた巨人―ヤクルト戦。巨人は開幕投手ながらいまひとつ勝ち星が上がらない東野が先発。6番に高橋由が入った。首位のヤクルトは防御率トップ、好調の館山。打戦はバレンティンを7番に下げて5番に川端を入れた。

 初回、ヤクルトがいきなりチャンス。1番青木が中前打で出塁。田中が送って二塁に。ホワイトセルが右前打を放つと青木は三塁を回ったが好返球に阻まれ三本間でタッチアウト。続く畠山は四球を選んだが、川端右邪飛で結局無得点に終わった。

 その裏、今度は巨人がチャンス。1死から亀井が右前打で出塁。すかさず盗塁して二塁へ。長野の二ゴロで三塁へ進んだ。ここでラミレスが右前にはじき返して、亀井は悠々ホームイン。まず巨人が先制した。4番の務めを果たしたラミレスは「好機は少ないだろうから、しっかりものにしないと。貴重な1点になったね」と喜んだ。

 2回はともに3者凡退。3回、ヤクルトは2死から田中があとわずかでフェンス越えという大きな当たりを右翼に飛ばして二塁打としたが、その後のホワイトセルが凡退し無得点。その裏の巨人は3者凡退だった。

 4回もヤクルトに好機。1死から川端が右翼へ二塁打を放った。しかし宮本二ゴロ(川端三塁へ)、不調のバレンティンはハーフスィングを取られて空振り三振で、また無得点。その裏の巨人も2死から小笠原右前打、高橋由四球で一、二塁としたが、阿部一ゴロで追加点はならなかった。

 5回、ここまで抑えていた東野が乱れた。1死から館山、青木に連続四球。続く田中には左翼に二塁打を打たれ、館山が還り同点。田中は「打ったのはストレート。館山さんも辛抱強く投げてくれていたので、チャンスでいい仕事ができたと思います」と話した。さらに3番ホワイトセルに右翼へ犠飛を打たれ青木が還って勝ち越し!2―1とした。その裏、反撃したい巨人だったが3者凡退。

 6回、ヤクルトは3者凡退。その裏、巨人は攻撃前に円陣を組んで館山対策を練った。そのかいあってか、先頭の亀井が中前打で初の無死の走者。ところが長野は二ゴロで4―6―3と渡り併殺。あっという間に走者がいなくなった。次のラミレスも倒れ、結局3人で攻撃を終えた。

 7回、ヤクルトの先頭・相川が左翼へ二塁打を放つ。館山が送って1死三塁。ここで巨人ベンチは東野をあきらめ山口にスイッチ。ここで青木は左前打を放ち相川を迎え入れて貴重な追加点、2点差とした。

 しかし巨人はその裏、2死から阿部が右翼席に第4号ソロを叩きこんだ。反撃ののろしとなるのか…盛り上がる東京ドーム内。脇谷も中前打で続いたが投手の代打・矢野は一ゴロ。ともかく1点差に追いすがった。

 8回から巨人は高木が登板。ホワイトセル、畠山を打ちとったが川端に四球を出したところでマイケルに交代。マイケルは宮本を右飛に打ち取った。その裏、巨人は3者凡退。長野が右翼へ大きな当たりを飛ばして歓声が上がったが、バレンティンがフェンス前でキャッチした。

 9回、ヤクルトは1死から相川が四球で出塁。館山の代打・ユウイチが右前に運んで一、三塁とすると、1番青木が右前に適時打!ヤクルトが貴重な1点を追加する。さらに一、三塁で、2番田中はスクイズ!しかし読んでいたバッテリーは大きく外す。飛び出した三走が三本間に挟まれタッチアウト。田中は二直に倒れ、2点目はならなかったが、貴重な追加点が入り2点差で巨人の攻撃に入った。

 ヤクルトのマウンドはもちろんイム・チャンヨン。巨人は先頭のラミレスが中前打で出塁。(代走藤村)続く小笠原のところでイム・チャンヨンが暴投で藤村二塁へ。そして小笠原の当たりは投手左横のゴロ。ところがイム・チャンヨンが取ろうとして足を滑らせ転倒。内野安打にしてしまった。(代走鈴木)無死一、二塁とすると高橋由三振の後、阿部が右前にクリーンヒット!藤村が還って1点差だ。(代走古城)なおも1死一、三塁。ここで脇谷がセンターへ打ち上げる。鈴木がタッチアップで同点のホームを踏んだ。その後、マイケルの代打・谷が右飛を打ち上げ3アウトで攻撃終了。逆転はならなかったが土壇場で巨人が同点に追いつき、試合は延長に突入した。

 延長10回、巨人のマウンドは久保。三輪、畠山を簡単に打ち取った後、川端は四球。得点に結びつきやすいケースだが、ここは宮本を二ゴロに打ち取った。3時間半を過ぎており、これでヤクルトの勝利はなくなった。

 その裏、ヤクルトはバーネットが登板。巨人の打順は1番からだが、坂本三ゴロ、亀井二ゴロと簡単に2死。しかし長野が粘って四球を選んだ。打順は藤村だが代打にベテラン・高橋信。これで全野手をつぎ込む総力戦。その時、バーネットがけん制悪送球で長野は二塁へ。一打サヨナラだ!しかし高橋信は打ち上げて二飛でゲームセット。2試合連続の延長ドロー、それでも2点差を追いついた巨人には光が見えてきた試合だった。

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