横浜オーナー 住生活Gとの売却交渉認める

[ 2010年10月2日 19:31 ]

 住宅設備大手の住生活グループへの球団売却話が浮上したプロ野球横浜ベイスターズの若林貴世志球団オーナーは2日、東京都内で「この時期だし、今さらほかのところにはいけない。リミットもあるから(結論が出るまで)そんなに時間はかからないと思う」と売却交渉の事実を認め、成立への手応えも語った。

 横浜を保有するTBSホールディングスの取締役相談役でもある同オーナーは、球団株式の譲渡について「(保有株)全部を渡すのか、一部を残すのか。野球をソフトとして全く放映しなくてもいいのか」と思案中であることを明かした。

 プロ野球のルールや手続きを定めた野球協約によると、球団の譲渡は原則として、新球団が参加しようとする年の前年の11月30日までにセ、パ両リーグ球団による実行委員会とオーナー会議での承認が必要。チーム内に動揺が広がるのを危惧する若林オーナーは「態度をはっきり決めて、伝えてあげないといけない」とも話した。

 一方、加地隆雄球団社長はこの日、東京ドームでの巨人戦の前に選手やスタッフ全員を集め、「万が一、株主が代わっても球団はなくならない。動揺しないように」と説明。選手からの質問などはなかったという。

 球団売却が表面化してから初めての試合は、1―7で敗れた。外野席に「横浜存続」「移転反対」と書かれたボードが掲げられるなど、先行きを心配する横浜ファンの姿があった。

 4番を打つ村田修一選手会長は「シーズン中にこういう話が出るのは、どうかなと思うが…。(事態の収拾が)決まってくれればいい」と語った。チーム内には「野球に集中するだけ」「球団がなくなるわけではないし、影響はない」という声もあれば「(親会社に)お金がある方がいろいろといいのでは」という意見もあった。

続きを表示

2010年10月2日のニュース