どうなるサイ・ヤング賞争い イチロー同僚は勝ち数がネック

[ 2010年9月27日 14:37 ]

 米大リーグで最も活躍した投手に贈られるサイ・ヤング賞(最優秀投手賞)の争いが、例年以上に混戦だ。特にア・リーグは候補者がずらり。26日現在の記録で比較すると、イチローの所属するマリナーズのヘルナンデスは防御率、投球回が1位。奪三振も2位ながら打線の不振もあって12勝12敗にとどまっている。昨年は防御率1位のグリンキー(ロイヤルズ)がア・リーグの先発投手では最少(短縮シーズンを除く)の16勝で受賞したが、どう評価されるか。

 高勝率の東地区にライバルが多い。レイズのプライスは防御率が3位で18勝と有力。19勝のレッドソックス、レスターは奪三振が3位で、防御率はプライスに続く4位とハイレベルだ。ヤンキースのサバシアは最多の20勝を挙げているが、防御率が3点台。このほか防御率2位ながら200投球回に届きそうにないレッドソックスのバックホルツも候補だろう。

 ナ・リーグはサイ・ヤング賞経験者の20勝右腕の争い。今季、ブルージェイズから移籍したフィリーズのハラデーは最多投球回で、いずれもリーグ最多の3完封を含む8完投。防御率が2・53で3位と抜群の安定感だ。5月には完全試合も達成しており、2003年に次いで両リーグでの受賞を狙う。カージナルスのウェインライトも5完投を記録し、防御率2・42はハラデーを上回る。

 ロッキーズのヒメネスはここまで19勝。勝率は1位だが防御率を3点台に落としたのは痛い。防御率1位のマーリンズのジョンソンは勝ち星が11勝で投球回が200回に届かないのがネックか。サイ・ヤング賞は全米野球記者協会会員の投票で選出される。(共同)

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2010年9月27日のニュース