突然両手を…イチロー“頭脳プレー”に味方が引っ掛かった

[ 2010年9月27日 09:34 ]

レイズ戦の5回、ロペスの適時打で生還し、二走フィギンズ(左)をハイタッチで迎えるマリナーズのイチロー

 【マリナーズ6―2レイズ】右翼定位置のイチローが突然大きく両手を広げた。3回無死一塁での守備、アップトンが打ち上げた平凡な飛球。「あれをやるということはフェイク(だまし)でしょう。(本当に)見えないなら僕はしない」。試合後に明かしたのは、イチローなりの頭脳プレーだ。

 ドーム球場のトロピカーナ・フィールドは天井が白く、高く上がったボールを見失いやすい。その“特質”を利用して一塁走者をおびき出し、捕球後に素早く一塁に送球すれば、併殺も狙えるプレーだった。いろんな可能性を考え、創造的なスタイルでひとつでも多くのアウトを取る。この姿勢はいつも変わらない。

 この場面で思惑通りの二つ目のアウトは取れなかったが「味方のダッグアウトが引っ掛かったみたい」。これには苦笑いするしかなかった。

 5回は一塁でけん制球を右脇腹付近に受けた。「命に別条はないですよ」。トロントから6試合、人工芝でのプレーが続いたことにも「(たった)6試合だけでしょ」と平然。2安打で205本とし、メジャー最多安打争いで2位に11本差をつけている。残りは7試合。10年目で初となる全試合先発出場もゴールが見えてきた。(共同)

続きを表示

2010年9月27日のニュース