恩人は気にかけてくれた矢野 阪神頼りの左腕復活へ

[ 2010年9月6日 16:27 ]

 優勝争いが佳境を迎える中、阪神に頼もしい男が帰ってくる。負傷で長期離脱していた能見が6日、甲子園で行われた投手の指名練習に参加し、約4カ月ぶりに1軍に合流。7日からの中日3連戦(スカイマーク、9日は甲子園)以降に出場登録される見通しとなった。

 5月2日の巨人戦で走塁の際に右足甲を剥離骨折。以後は2軍での慎重な調整が続いた。昨季は13勝でチームの勝ち頭だっただけに、もどかしい日々だった。復帰目前の左腕は「サポートをしてくれた方々に恩返ししないといけない」と強い決意を口にした。
 その中でも特に恩返しをしたい人がいる。3日に今季限りでの現役引退を表明したベテラン捕手の矢野だ。新人時代から「気に掛けてもらっていた。苦しいときにアドバイスをもらった」という。だが、能見が花開いた昨季は矢野の負傷などで、バッテリーを組む機会がなかった。それだけに「受けてもらって、成長した姿を見てほしい」と話す。
 早くリーグ優勝を決めれば、残りの試合で矢野とプレーできる可能性も出てくる。「そういう思いは心の中にある。何とか実現させるためにも頑張らないと」。チームの優勝のため、矢野の花道のためにも負けられない。

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2010年9月6日のニュース